写真●仮想アプライアンスに含まれる運用監視ソフト「MoonWalker」の画面
写真●仮想アプライアンスに含まれる運用監視ソフト「MoonWalker」の画面
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 アイ・ユー・ケイ(IUK)は2013年5月27日、垂直統合型サーバー機「IBM PureSystems」の上で動作する運用管理製品の一つとして、IBM PureSystemsを含めた仮想サーバー環境全体の構成を可視化する「MoonWalker for PureSystems」を発表、同日販売を開始した。価格(税別)は、500万から。

 仮想サーバー環境の構成情報を可視化する運用監視ソフト「MoonWalker」(写真)を仮想アプライアンス化し、これをIBM PureSystemsのユーザー向けに販売する。仮想マシンの標準形式(OVF)で実装してあるので、各種の仮想環境で動作する。動作を検証済みの仮想環境は、Red Hat Enterprise Linux(KVM)を動作させたIBM PureSystemsである。

 MoonWalkerの開発/販売元は、クラウド・スコープ・テクノロジーズである(関連記事:クラウド・スコープ、仮想環境の可視化ソフト新版でエージェント収集も可能に)。同社は今回、MoonWalkerの仮想アプライアンス版(OVF)を作成するのに当たって、日本IBMが仮想アプライアンスの作成を支援するために用意している検証設備とツールを利用した(関連記事:日本IBMが仮想アプライアンス作成を支援、同一ツールでPowerVM/KVM/VMware向けに生成)。これをアイ・ユー・ケイが、IBM PureSystems向けに「MoonWalker for PureSystems」の名称で販売する形である。

仮想サーバーの構成を可視化できるシステム監視ソフト

 前提となるMoonWalkerとは、仮想サーバー環境に向いた運用監視ソフトである。サーバーやアプリケーションの稼働状況や死活の監視に加えて、仮想サーバーが稼働する物理サーバーの情報や、仮想サーバーのネットワーク構成など、仮想環境の構成情報を収集して可視化できる。SNMP/WMIやTelnet/SSHログインによるコマンド実行などに加えて、サーバー仮想化ソフトが用意している情報収集用API(vSphere APIなど)を使って情報を収集する。監視できる仮想環境は、VMware ESX、KVM、Hyper-V。

 MoonWalkerの監視画面は、大きく三つに分かれる。(1)トポロジーマップは、仮想サーバー、物理サーバー、ストレージ、ネットワークなどの構成を可視化する。(2)アラート監視画面では、サーバーやサービスの停止といった、リアルタイムなシステム監視情報を表示する。(3)過去のインシデント情報の履歴を表示する画面も備える。