写真1●LTEデータ通信モジュール内蔵のビジネスタブレット「HP ElitePad 900」
写真1●LTEデータ通信モジュール内蔵のビジネスタブレット「HP ElitePad 900」
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写真2●日本HP プリンティング・パーソナルシステムズ事業統括 クライアントソリューション本部の九嶋俊一本部長
写真2●日本HP プリンティング・パーソナルシステムズ事業統括 クライアントソリューション本部の九嶋俊一本部長
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 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は2013年5月27日、LTE対応の法人向けWindows 8タブレット2機種4モデル(写真1)を発表した。KDDIが提供するLTE回線(au 4G LTE)専用のデータ通信モジュールを搭載する「HP ElitePad 900 for au」、およびドコモのLTE回線(Xi)専用モジュール内蔵の「HP ElitePad 900 for DOCOMO」の2機種に、それぞれWindows 8モデルとWindows 8 Proモデルを用意する。

 新機種の構成(全モデル共通)は、プロセッサに米インテルの「Atom(Z2760)」、マルチタッチ対応の10.1インチディスプレイ(1280×800ドット)、2Gバイトメモリー。サイズは261×178×9.2mm、重さ約630g。IEEE 802.11a/b/g/n準拠無線LANとBluetooth 4.0、NFC(Near Field Communication)に対応する。バッテリー駆動時間は約12.7時間。ストレージ容量は、Windows 8モデルが32Gバイト、Windows 8 Proモデルでは64Gバイトとなる。

 HP ElitePad 900 for auは、KDDIのLTE回線(800MHz、1.5GHz)およびCDMA/EVDO回線(800MHz、2GHz)の相互接続試験をクリアした通信モジュールを搭載。HP ElitePad 900 for DOCOMOは、ドコモのLTE回線(800MHz、1.5GHz)およびWCDMA回線(800MHz、2GHz)との相互接続をパスしたモジュールを搭載する。同社 プリンティング・パーソナルシステムズ事業統括 クライアントソリューション本部の九嶋俊一本部長(写真2)は、「今回、KDDIとドコモが提供するLTE回線に対応する通信モジュールをそれぞれ新規開発した。厚さ9.2mmの端末にLTE通信モジュールを組み込むことには大変苦労し、開発は約14カ月を要した」説明した。

 価格は、Windows 8モデルが9万1350円、Windows 8 Proモデルが11万1300円。HP ElitePad 900 for auは2013年6月中旬、HP ElitePad 900 for DOCOMOは2013年6月下旬以降に発売する。

 併せて同社は、ビジネスタブレット向けにIT資産管理、遠隔データ消去/ロック、位置情報トラッキングなどの機能を提供するMDMサービス「Compuraceデータプロテクションサービス」と、Compuraceデータプロテクションサービスに端末の回収サービスを追加した「Computrace Oneサービス」を発表。それぞれ、1年、3年、4年、5年の契約が可能。Compuraceデータプロテクションサービスの1年契約は4200円、Computrace Oneサービスは1年契約で5565円。5月30日からサービスを開始する。

 さらに、HP ElitePad 900シリーズが搭載するNFCリーダーを使ったICカード認証サービスとして、ジャパンシステムの「ARCACLAVIS」と、ソリトンシステムズの「SmartOn」の動作検証が完了したことを明らかにした。「タブレットはキーボードが無いために、ログインパスワードの入力が手間になりがち。これらの認証サービスを導入することで、社員証などのICカードで素早くログインできるようになる」(九嶋氏)。