写真●カーナビゲーションのモバイルアプリケーション「Waze」
写真●カーナビゲーションのモバイルアプリケーション「Waze」
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 米Googleがカーナビゲーションのモバイルアプリケーション「Waze」の買収に向けて交渉中だと複数の米メディアが現地時間2013年5月24日までに報じた。Waze買収を巡っては、すでに米Facebookが協議の場を持ったと伝えられている。

 Wazeは2008年にイスラエルで設立され(当初の社名は「Linqmap」)、米国ではカリフォルニア州パロアルトに拠点を置いている。カーナビゲーションシステムとSNSを組み合わせたサービスが人気を集めており、スマートフォン(iOS、Android、Windows Phoneなど)向けに無料アプリケーションを提供している。通常のカーナビ機能に加え、ユーザー同士で渋滞などの道路状況や安いガソリンスタンドといったさまざまな情報を共有できる。

 米Businessweekの報道によると、現在世界で4000万人以上がWazeを使用している。Wazeは、10億ドル超で自社を売却することを望んでいるが、ベンチャーキャピタルから資金を調達して独立した事業を継続することも検討している。

 今月初めにFacebookが最大10億ドルの買収額でWazeと協議中と報じられて以来、Googleなど複数の企業が買収の意向を示しているという。しかしいずれも、今のところ交渉成立に至る気配はない。

 GoogleもFacebookも積極的にモバイル事業を推進しており、Googleは自社ソーシャルサービスへのWaze統合を考えている可能性がある。しかしGoogleはすでに地図サービスでリアルタイムのナビゲーション機能を提供していることなどから、一部のアナリストは、単にFacebookによるWaze買収の交渉を長引かせることが目的だと見ている(米InfoWorldの報道)。