写真●TIBCO Spotfire 5.0の画面
写真●TIBCO Spotfire 5.0の画面
[画像のクリックで拡大表示]

 日本ティブコソフトウェアは2013年5月24日、業務担当者がアドホックにデータを分析できるオペレーショナルBI(ビジネスインテリジェンス)ソフトの新版「TIBCO Spotfire 5.0」(写真)を発表した。5月28日に出荷する。新版では、より巨大なデータを高速に探索するための機能として、内蔵するインメモリーデータベースに加えて外部のデータソースに対しても直接問い合わせられるようにした。開発会社は、米TIBCO Software。

 現場担当者向けのBIソフトである(関連記事:日本ティブコ、分析画面をSNSで共有できる現場向けBIソフトの新版)。日々のデータから新たな見識や仮説を発見することが狙い。IT部門にレポートやカスタムクエリーの作成を依頼することなく、必要なデータを自分のクライアントPCに取り込んで、自由に分析/解析できる。また、分析の視点を共有して再利用する仕掛けを用意している(データ分析画面をデータセットとともにWebで公開できる)。

 ソフトウエアは、個々のクライアントPCの上で動作するBIソフト(クライアントソフト)、アクセス権限などを管理するサーバーソフト、データ分析画面をWebで公開するサーバーソフト、などで構成する。データソースとしては、JDBC経由で接続可能な各種データベースを利用できる。分析対象のデータは、サーバーを仲介してクライアントソフト上のインメモリー型データベースにロードし、これをクライアントソフトでアドホックに分析する。

インメモリーDBとデータソースへの直接接続のハイブリッド

 新版では、アドホック分析の対象となるデータベースを拡大し、これまでのインメモリーデータベースに加えて、データソースとなる外部のデータベースサーバーに対して直接問い合わせられるようにした(Teradata Database、Oracle Database/Exadata、SQL Serverのいずれかで利用できる)。これにより、インメモリーデータベースに入りきらない大量データの分析ができるほか、分析負荷をデータソース側にオフロードできる。

 内蔵するインメモリーデータベースに対して問い合わせるのか、外部のデータベースサーバーに直接問い合わせるのかは、エンドユーザーがその都度指定して使い分ける。いずれの場合でも、ユーザーはGUI操作だけで分析を行うことが可能であり、裏で実際にどのようなSQLが発行されているかを意識する必要はない。

 新版ではまた、R言語の実行エンジン「TIBCO Enterprise Runtime for R」をクライアントソフトに組み込んだ。これにより、あらかじめアプリケーション開発者が予測モデルを開発しておく必要はあるが、クライアントソフトを利用するエンドユーザーは、裏でR言語が使われていることを意識することなくGUIを介してR言語による予測分析を行えるようになる。

 TIBCO Spotfireの参考価格(税別)は、スターターパック(分析5ユーザーと閲覧20ユーザー)が3年間で540万円から。