写真●Aruba AP-220シリーズ
写真●Aruba AP-220シリーズ
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 アルバネットワークスは2013年5月24日、IEEE 802.11ac規格(ドラフト)に対応したアクセスポイント「Aruba AP-220シリーズ」を発表した(写真1)。独自技術の「ClientMatch」により、各モバイルデバイスのセッション・パフォーマンス情報を継続的に収集し、デバイスを無線LAN上の最適なアクセスポイントに自動で割り振る。価格は20万8000円から。2013年6月に提供を開始する予定だ。

 Aruba AP-220シリーズは、5GHz帯と2.4GHz帯、IEEE 802.11ac/n/a/g/b規格(acはドラフト)に対応した無線LANアクセスポイント。アンテナを3本内蔵する「AP-225」と、外付けアンテナ用コネクタを3つ搭載する「AP-224」がある。最大通信速度は、5GHz帯で最大1.3Gビット/秒、2.4GHz帯で最大600Mビット/秒(いずれも理論上の最大値)。本体背面にはギガビットイーサネットも2ポート備える。

 米アルバネットワークス インダストリーソリューション ディレクターのジェラード・フェスタ氏は、「AP-220シリーズは、802.11ac専用に設計した。モジュール型の802.11ac対応アクセスポイントと比較して、低消費電力かつ軽量であり、価格も802.11n対応機と同等程度」と説明した。

 同シリーズの特徴的な機能は、同社の特許技術ClientMatchによる自動ローミング、およびMicrosoft LyncをはじめとするUCC(ユニファイド・コミュニケーション&コラボレーション)へのQoSだ。

 ClientMatchは、無線LANに接続するデバイスのパフォーマンスを動的に最適化する。接続デバイスからリアルタイムにパフォーマンス指標を収集し、アクセスポイントごとにRF干渉の状況を監視。距離が近く、混雑していないアクセスポイントにデバイスを接続する。なお、同機能の利用にデバイス側のエージェントは不要。

 また、UCCアプリケーションの音声通話やビデオ会議、デスクトップ共有のように遅延が許されない通信と、それ以外の通信とを識別し、UCCアプリのトラフィックを優先することが可能。Microsoft Lyncについては、Microsoftが提供するLync Diagnostics APIを使って、無線LAN上の暗号化されたLyncアプリケーションの通信を抽出し、優先付けをする。