写真1●Splashtop Enterpriseの画面(iPadからWindowsをリモート操作)
写真1●Splashtop Enterpriseの画面(iPadからWindowsをリモート操作)
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写真2●Splashtop Enterpriseの管理画面(利用履歴管理)
写真2●Splashtop Enterpriseの管理画面(利用履歴管理)
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 ダイキン工業は2013年5月23日、3G網などの狭い帯域でもフレームレートが落ちにくいことを売りとしたリモートデスクトップソフト「Splashtop Enterprise」(写真1)を発表、同日出荷した。価格(税別)は、最小構成となる5ユーザーで20万円(税別)から。開発会社は米Splashtop(日本法人はスプラッシュトップ)。

 Splashtop Enterpriseは、リモートデスクトップソフト(画面情報端末プロトコルを用いたリモート操作ソフト)である。社内パソコン(Windows、Mac)のGUI画面を、モバイル端末(Windows/Macノート、iPhone/iPad、Android)からリモート操作できるようにする。外出先にいながら、あたかも社内にいるかのように社内パソコンを利用できるようになる。

 最大の特徴は、Windows RDPやCitrix ICAなどの一般的な画面転送プロトコルとは異なる独自のプロトコルを採用したことにより、狭い帯域でもフレームレート(フレーム/秒、fps)が落ちにくいこと。Citrix ICAとの比較実験では、LAN環境でSplashtop Enterpriseが30fpsの時にCitrix ICAは18fps、3G網でSplashtop Enterpriseが25fpsの時にCitrix ICAは12fpsだったという。

 三つのソフトウエアで構成する。(1)「Splashtop Streamer for Business」は、操作されるパソコン側にインストールする。稼働OSは、WindowsXP/Vista/7/8またはMac OS X 10.6以上。(2)「Splashtop Enterpriseアプリ」は、操作するモバイル端末にインストールする。稼働OSは、WindowsとMac OS Xのほかに、Android 3.1以上、iOS 4.2以上。(3)「Splashtop Center(アクセスゲートウエイ)」は、操作する側とされる側を中継するゲートウエイサーバーソフトである。稼働OSは、Windows 7またはWindows Server 2008 R2。

 なお、Splashtop Enterpriseは、スプラッシュトップが直販しているコンシューマー向けソフト「Splashtop 2」のエンタープライズ(企業情報システム)向け版に相当する。企業向けでは、ゲートウエイサーバー機能をSaaSではなくオンプレミス版として提供するなど、アーキテクチャーを変更している。また、企業向けに管理画面(ユーザー権限管理や使用履歴管理など、写真2)を提供する。