ブレイズ・コンサルティングは2013年5月22日、保険会社向けに不正請求検知システムの構築サービス「SMART InsuPector」の提供を開始すると発表した。保険会社は、同システムを活用することで不正請求を自動検知し、不要な支払いで発生する損失を減らすことができる。2013年度にまずは保険会社2社への導入を目指すという。

 不正請求検知システムの導入で先行するのは、韓国の保険会社だ。生命保険ではサムスン生命が2006年、損害保険では現代海上が2009年にそれぞれシステムを構築しているという。現在、大手企業での導入は軒並み完了しており、中小企業にも広がっている。

 一方日本では、迅速な支払いを優先させる風潮もあり、不正請求への対応は遅れ気味だという。ただし、「携帯からも保険契約ができる時代。裏を返せば、不正請求がしやすい環境になっている。日本も他人事ではない」と、ブレイズ・コンサルティングの酒匂秀敏代表取締役は警鐘を鳴らす。

 不正検知システムの構築実績が豊富な韓国スマート・ロジック・ソリューション、BRMS(ビジネス・ルール・マネジメント・システム)ソフト「Sparkling Logic SMARTS」の開発・販売を手掛ける米スパークリング・ロジックと提携する。スマート・ロジック・ソリューションは、韓国における過去のケースに基づいた不正検出ルールのテンプレートを作成。日本向けにカスタマイズした400以上の検出ルールを盛り込んだ。米スパークリング・ロジックは、検出ルールを管理するためのBRMSソフトを提供する。

 価格は、初期コンポーネントの提供と導入サービスを合わせて7000万円から。標準的な導入期間は5~6カ月間だという。