写真1●分散ストレージサービスの提供予定を明らかにする、さくらインターネットの田中邦裕社長
写真1●分散ストレージサービスの提供予定を明らかにする、さくらインターネットの田中邦裕社長
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写真2●インテルによるToRスイッチのリファレンスモデル
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 さくらインターネットは2013年秋に、分散ストレージサービスを開始する。同社の田中邦裕社長が、インテルが2013年5月22日に開催した記者説明会に登壇して明らかにした(写真1)。分散ストレージソフトにはインテルが出資する米アンプリデータの「Amplidata」を、ハードウエアにはインテルのCPUを搭載したPCサーバーを使用する。サービスはさくらインターネットの「石狩データセンター」から提供する。

 さくらインターネットの田中社長は、同社の分散ストレージサービスについて「『Amazon S3』に相当するもの」と述べ、「さくらのクラウド」で仮想マシンを利用するユーザーが、データのアーカイブや仮想マシンのバックアップに使用するものになると説明した。

 また分散ストレージは、さくらインターネット自身も使用する。「当社では現在、サーバーログが1日で1テラバイト増えている。そのためサーバーログは、半年で消去しているのが現状だ。安価なコモディティ(日用品)のPCサーバーだけで構成する分散ストレージを導入することで、サーバーログの生データを永久保存できるようになる」(田中社長)。

 同日にインテルが開催した記者説明会は、インテルによるクラウド関連の施策を説明したものだ。インテル クラウド・コンピューティング事業本部の田口栄治氏は、クラウドを構成するサーバー、ストレージ、ネットワークのハードウエアは、いずれも、インテルのプロセッサを搭載する汎用のPCサーバー、すなわちIA(インテルアーキテクチャ)になるとの見方を示した。

 インテルは2012年に、分散ストレージなどに特化した「ストレージサーバー」のリファレンス(参照)モデルを発表しているほか、2013年4月には「ToR(トップ・オブ・ラック)スイッチ」のリファレンスモデルを発表している(写真2)。ハードウエアメーカーは、自社でストレージやスイッチのハードウエアを設計しなくても、インテルの設計を使用するだけで、ストレージやネットワークの市場に参入できるようになる。

 インテルの田口氏は、「インテルが1995年に、サーバー向けプロセッサである『Pentium Pro』を発表することで、サーバーのアーキテクチャがオープンになり、サーバーの出荷台数は何十倍にも増えた」と語り、インテルがストレージやネットワーク向けのリファレンスモデルを公開することで、これらハードウエアがよりコモディティ化し、市場のボリュームが拡大するようになると主張した。