「Red Hat Enterprise Linux事業を、5年で3倍以上の規模に拡大する」(レッドハット 執行役員 パートナー・アライアンス営業統括本部長 古舘正清氏)。「クラウドで選ばれるのはOSSだ」(米Red Hat バイスプレジデント兼プラットフォーム事業部門長 Jim Totton氏)---。レッドハットは2013年5月22日、同社のLinux事業戦略に関する記者会見を開催した。
レッドハットの古舘氏は「Linuxには3つの追い風が吹いている」と語る。この追い風を受けて、5年で3倍以上という高い目標を掲げる。
3つの追い風とは、「本格的なハイブリッドクラウド時代の到来」「デスクトップの変化」「IAアーキテクチャの拡大」だ。
まず、基幹業務の一部がオンプレミスからクラウドへと移行しつつある。オンプレミスとクラウドを同時に利用するハイブリッドクラウドの需要が広がる。デスクトップではWindows XPのサポート期間が終了し、一部の顧客は確実にWindows離れを起こす」(古舘氏)。OSSの分散ストレージソフトやOpenFlowなどのSDN(Software Defined Networking)により、専用のストレージ機器やネットワーク機器が汎用IAサーバーで安価に実現可能になる。これらの変化により、ミッションクリティカルなLinuxの需要が拡大するとレッドハットは予測する。
具体的な市場としてフォーカスするのが、「レガシーマイグレーション」「ハイブリッドクラウド」、そしてストレージやネットワークのアプライアンスなど「組み込み」だ。