写真●RUCARO 1.31.00の画面(メール受信サーバーの設定)
写真●RUCARO 1.31.00の画面(メール受信サーバーの設定)
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 システム開発事務所LOCALは2013年5月21日、同社がオープンソース(OSS)として無償で配布している中小企業向け会計ソフトの新版「RUCARO 1.31.00」(写真)を公開した。新版ではシステム連携手段を拡充し、メールを使って会計データをRUCAROに登録できるようにした。

 RUCAROは、PHP言語で開発したWeb型の会計ソフトである(関連記事:システム開発事務所LOCAL、メールで証憑を管理できる中小企業向けERPの新版を公開)。中小企業がレンタルサーバーにインストールして利用することを想定している。配布パッケージはZIP形式で、同社のWebサイトからダウンロードできる(サイズは約3.73Mバイト)。OSSであり、無償で利用できる。

 ERP(複数の業務モジュールがデータベースを共有するタイプの統合業務ソフト)として設計されているが、2013年5月現在で提供している業務モジュールは「会計モジュール」に限られる。今後は、顧客管理、社員管理、商品管理などのモジュールの提供を予定している。

 今回の新版では、他の業務ソフト(受注/販売システムなど)とのデータ連携機能を強化し、メールを介して会計データを取り込めるようにした。具体的には、RUCAROのメールアドレスあてにCSV(カンマ区切り)の会計データを送信するだけでよい。RUCAROはIMAP4を使って自分あてに届いたメール(CSV)を取得し、これを会計データとして取り込む。さらに、あらかじめ設定しておいたフィルタリングルールに基づいて仕訳を自動生成する。

 なお、RUCAROは、2013年4月22日に公開した直前バージョン(1.30.00)においても、電子メールを応用した機能強化を図っている。具体的には、旅費や経費の精算申請の際に、領収書などを撮影した画像をメールでRUCAROに送信し、承認担当者がこれを確認するというワークフローを実現した。今回はさらに、会計データそのものをメールで登録できるようにした。