日本ケーブルラボは2013年5月20日の「ラボ技術セミナー」で、2013年度に取り組む活動の強化方針を報告した。

 その一つとして、タスクフォース(TF)による課題の事前検討の開始を挙げた。その時点ではケーブルテレビの事業にどうつながるか明確ではないが、重要度が高いとみられる注目すべき課題についてTFを設置し、それに関心を持つ会員で議論を行う。

 具体的な課題としては、「ケーブルテレビ業界におけるビッグデータ」「クラウド型TV」「人に優しいユーザーインタフェース」を挙げた。専務理事の松本修一氏は、「こうした課題はケーブルテレビ業界に与える影響が見えた段階で議論を始めても遅い。事前に関心のある人を集めて勉強会のような形で進めていきたい」と説明した。

 対外組織との連携強化も進める。例えば米Cable Television Laboratoriesからの情報収集を推進する。「これまで向こうからはあまり深いレベルの情報をもらうことができていなかった。今後は検討結果に至るまでの過程なども含めて情報を収集していきたい」という。連携強化の対象としては、NHK放送技術研究所やKDDI研究所も挙げている。

 このほかに、「日本ケーブルテレビ連盟との連携強化」「ケーブルテレビ事業者への会員サービス充実」「イノベーション技術の調査分析」も2015年度の強化方針とする。