写真1●口火を切って開催されたセミナー「Scracthの概要と最新動向」の様子。講師は、津田塾大学・青山学院大学 非常勤講師の阿部和広氏
写真1●口火を切って開催されたセミナー「Scracthの概要と最新動向」の様子。講師は、津田塾大学・青山学院大学 非常勤講師の阿部和広氏
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写真2●新しくなったScratchの新機能を探り出して作品を作るハッカソン「Scratch2.0探検隊」の様子
写真2●新しくなったScratchの新機能を探り出して作品を作るハッカソン「Scratch2.0探検隊」の様子
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写真3●ワークショップ「『前田ブロック』でゲームを作ろう」の様子。前田ブロックの生みの親、前田靖幸氏が講師を務めた
写真3●ワークショップ「『前田ブロック』でゲームを作ろう」の様子。前田ブロックの生みの親、前田靖幸氏が講師を務めた
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写真4●公開されたばかりのScratch2.0を使ったワークショップの様子
写真4●公開されたばかりのScratch2.0を使ったワークショップの様子
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写真5●「enchantMOON ~コンピュータに疎い人のためのプログラミング端末を目指して」と題した、ユビキタスエンターテインメント社長兼CEOの清水亮氏の講演
写真5●「enchantMOON ~コンピュータに疎い人のためのプログラミング端末を目指して」と題した、ユビキタスエンターテインメント社長兼CEOの清水亮氏の講演
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 教育向けプログラミング環境「Scratch(スクラッチ)」のイベントが2013年5月19日、ベネッセコーポレーション東京本部(東京・多摩市)で開催された。イベントの名称は「Scratch Day 2013 in Tokyo」。世界各地でScratchに関する催し物を年に一度同時開催するというイベントで、東京の会場では主に小学生以上の児童とその保護者を対象にした各種ワークショップやセミナー、デモやポスターの展示、ハッカソン、ライトニングトークなどが開かれた(写真1)。Scratch Day in Tokyoとしては今年で5回目となり、参加人数は児童と保護者を合わせて約600人。昨年は2日間の開催で約350人の参加人数であり、この分野への関心の高まりを示すように過去最高のイベント規模となった。

 Scratchは米MITメディアラボが開発して公開している、無料で使えるプログラミング環境である(関連記事1)。5月上旬にScratchの新版(Scratch2.0)が正式公開されたことを受けて、今回のScratch Day in Tokyoでは、Scratch2.0を使ったセミナーやワークショップ、ハッカソンがいち早く実施された(写真2)。午前9時30分の開場とほぼ同時に、多くの児童が保護者と一緒に来場、事前に申し込んでいたワークショップなどに参加した。

 午前中のワークショップでは、ビジュアルプログラミング環境の「前田ブロック」を使ったゲーム作りをその生みの親である前田靖幸氏が直接伝授するものや(写真3)、新版のScratch2.0と従来版のScratch1.4の違いにフォーカスして作品作りを考えるものなどが開催され、いずれも満席だった(写真4)。

 セミナーでは、午前中の小中学校や地域コミュニティにおけるプログラミング教育の取り組み(関連記事2)などの紹介に続いて、午後にはユビキタスエンターテインメント 社長兼CEOの清水亮氏がechantMOONとMOONBlockの設計哲学とパラダイムについて講演した(写真5関連記事3)。

 会場内では、児童たちの作品や中学校や大学などにおけるプログラミング学習活動、Arduinoボード「なのぼ~ど」の活用例、キネクトやレゴマインドストームを使ったプログラミング例などが展示され、参加者たちの注目を集めていた。