シマンテックは2013年5月17日、中小企業の仮想サーバー環境を保護するためのバックアップソフト「Symantec Backup Exec 2012 VMwareパック」を発表した。価格(税別)は、バックアップする仮想サーバーの台数を問わず、サーバー仮想化ソフト(仮想化ホスト)1台の環境で43万6100円。5月8日から提供している。

 既存ソフトのライセンスを、特定用途を狙って分かりやすく組み合わせたパッケージ製品である。具体的には、中小規模向けデータバックアップソフト「Symantec Backup Exec 2012」の「基本ライセンス(メディアサーバー)」と、仮想サーバーをバックアップする「VMware & Hyper-Vエージェント」をセットにした。このセットを導入すれば、個々の仮想サーバーごとにエージェントを導入することなく、VMware/Hyper-Vの上で動作する任意の数の仮想サーバーについてイメージやデータをバックアップできる。

 セット化によるメリットは、製品構成が分かりやすくなること。以前から、バックアップサーバー本体と仮想サーバー向けのエージェントを組み合わせて購入するユーザーが多く、この二つをセットにしたSKU(最小管理単位)の需要が高かったという。これまでは二つのSKUをばらばらに購入する必要があったが、これを一つにまとめた。

 一方、SKUを一本化したことを除けば、ソフトウエアや配布メディア/ドキュメントの類に変化はない。また、価格もほとんど変わらない(厳密には、セットの方が100円安くなる)。具体的には、基本サポートが込みとなる「Express Basic」ライセンスにおいて、基本サーバーが17万2900円、仮想環境向けエージェントが26万3300円である。これを合計した43万6200円から100円を引いた43万6100円を今回のセット価格に設定した。

 なお、前提となるSymantec Backup Exec 2012とは、中小規模に向いた、ネットワーク対応のデータバックアップソフトである(関連記事:シマンテック、新GUIで設定を簡素化したBackup Exec新版を出荷)。業務サーバーのデータを、ネットワークを介して、バックアップ用ストレージ(ディスクまたはテープ)に、あらかじめ設定したスケジュールやルールに従ってバックアップする。オプションにより、仮想サーバーのバックアップ、稼働中のデータベースのオンラインバックアップ、バックアップ元となる業務サーバー側でのデータ重複排除、などができる。