写真●OmniPeek 7.5の画面
写真●OmniPeek 7.5の画面
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 ディアイティ(DIT)は2013年5月16日、パケットキャプチャー型LANアナライザーソフトの新版「OmniPeek 7.5」(写真)および「OmniEngine 7.5」を発表した。7月1日に販売開始する。新版では、無線LANアクセスポイントからパケットデータを取得できるようにした。これにより、例えば、1Gビット/秒クラスの次世代無線LAN規格であるIEEE802.11acのキャプチャーと解析が可能になる。開発会社は、米WildPackets(ワイルドパケッツ)。

 LAN(有線LANおよび無線LAN)のパケットをキャプチャーして解析/分析するソフトである。キャプチャーを担当する「OmniEngine」と、パケット解析/分析を担当する「OmniPeek」で構成する。OmniPeekは、解析機能に応じて三つのエディションを用意している。キャプチャー時点やキャプチャー後に必要なパケットを絞り込んで抽出するフィルタリング機能を備える。

 今回の新版では、無線LANからパケットをキャプチャーするための無線LAN機器を拡大し、無線LANアクセスポイントからキャプチャーデータを取得できるようにした。これにより、無線LANアクセスポイント次第だが、1Gビット/秒クラスの広帯域でもパケットを取りこぼすことなくキャプチャーできるようになる。従来は、専用チップを搭載したUSB接続型アダプターを使って、自前でパケットをキャプチャーするしかなかった。この場合、1Gビット/秒でキャプチャーすることはできなかった。これを改めた。

 1Gビット/秒クラスで無線LANのパケットをキャプチャーできるようになるため、次世代無線LAN規格であるIEEE802.11ac環境でも問題なく利用できるとしている。なお、パケットデータを取得可能な無線LANアクセスポイントの条件は、リモートPCAP機能を備えること(米Cisco Systems、米Ruckus Wireless)か、またはOmniEngine/OmniPeek向けのハードウエア機構「Custom Remote Adapter」を搭載すること(米Cisco Systems、米Aruba Networks、米Meru Networksなど)。

 OmniPeek/OmniEngineの稼働OSは、Windows XP/Vista/7/8、Windows Server 2003/2008。管理コンソールはWebブラウザー(Internet Explorer 8)で、Adobe Flash Player 11と.NET Framework 4.0以降が必要。

 価格(税別)は、以下の通り。OmniEngineは、企業向けの「Enterprise」が108万円。OmniPeekは、基本機能を提供する「Basic」が21万8000円、自動解析でトラブル原因や対策を提示するエキスパート機能付きの上位版「Professional」が42万8000円、10GbEが使えて複数セグメント環境の解析ができる最上位「Enterprise」が108万円(または年額68万円)。