米IDCが現地時間2013年5月16日に公表した世界スマートフォン市場調査によると、同年第1四半期(1~3月)の出荷台数は2億1620万台となり、前年同期から41.6%増えた。

 OS別出荷台数を見ると「Android」が1億6210万台で最も多く、「iOS」が3740万台でこれに次いだ。3位は「Windows Phone」で700万台。この後、「BlackBerry」の630万台、「Linux」の210万台、「Symbian」の120万台が続いた。

 このうちAndroidは前年同期比79.5%増で、市場シェアは前年同期の59.1%から75.0%に拡大した。Android端末の出荷増をけん引しているのは韓国Samsung Electronics。2013年第1四半期に出荷された全Android端末に占めるSamsung端末の割合は41.1%だった。IDCによると、Android端末で2桁台のシェアを持つメーカーはSamsung以外にはなく、大半のメーカーのシェアは1桁台あるいは1%未満となっている。

 iOSは前年同期比6.6%増で、シェアは前年同期の23.0%から17.3%に低下した。iPhoneの3740万台という出荷台数は第1四半期としては過去最高。だが成長率は市場の平均を下回った。iPhoneの需要は依然として高い水準。だが、初代iPhoneが発売された2007年からiOSの操作性には大きな変化はなく、噂や観測の通り次のiOS 7ではユーザーインタフェースに大幅な変更が加えられる可能性があるとIDCは予測している。

 Windows Phoneは前年同期比133.3%増と大きく伸び、BlackBerryを抜いて初めて3位に浮上した。Windows Phoneの出荷増を支えたのはフィンランドのNokia。第1四半期のWindows Phoneの出荷台数に占めるNokia製端末の割合は79.0%。IDCによると、Windows Phoneを採用するメーカーはほかにもあるが、多くのメーカーにとって主力製品はAndroid搭載機。Windows Phoneはまだ製品ラインアップの一部と位置付けられている。

 4位に後退したBlackBerryは、前年同期比35.1%減と大きく落ち込み、シェアは6.4%から2.9%に低下した。同社は第1四半期に最新OSの「BlackBerry 10」をリリースし、同OS搭載端末「BlackBerry Z10」を発売した。最新OS端末の販売台数はすでに100万台に達している。だが出荷台数の大半を占めるのは低価格の「BlackBerry 7」搭載機となっている。

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