紙の文書をタッチ操作できる次世代ユーザーインタフェース
紙の文書をタッチ操作できる次世代ユーザーインタフェース
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テーブルの上のカメラで人差し指の動きや高さを検知する
テーブルの上のカメラで人差し指の動きや高さを検知する
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高齢者向けのナビゲーション端末「次世代杖」
高齢者向けのナビゲーション端末「次世代杖」
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体に接触していない状態でも利用できる心拍計「Karadaモニタリング」
体に接触していない状態でも利用できる心拍計「Karadaモニタリング」
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 富士通は2013年5月14日、東京国際フォーラムで16~17日に開催する「富士通フォーラム2013」の展示を報道向けに公開した。紙の文書を指で触れた様子をカメラで検知して関連情報を文書の上に投射する新インタフェースや、杖にスマートフォンの機能を収めた高齢者向けのナビゲーションシステムなど、今後の新技術を展示した。

 次世代のユーザーインタフェースとして、紙の文書の上に情報を重ねて表示するシステムを紹介した。テーブルの上に2台のカメラとプロジェクターを設置する。指先が文書のどの部分をタッチしたかをカメラで検知し、関連する写真を表示するというデモを見せた。文書内の写真を指差し、その部分をスキャンして保存するといった使い方もできる。

 「次世代杖」は高齢者向けのナビゲーション端末。内部にスマートフォンの機能が埋め込まれており、杖の握り部分にあるLEDディスプレイに目的地の方向を指し示す。曲がるべき場所に来ると、振動でユーザーに注意を促す。

 「Karadaモニタリング」は、体に接触していない状態でも利用できる心拍計。服にクリップで取り付けるタイプ、首から下げるタイプ、枕元に置くタイプの3種類がある。2.4GHz帯の電波の反射で心臓や肺の動きを捉えることで、心拍や呼吸の状態を記録する。記録したデータは健康管理に役立てる。このほか、Webカメラの映像でパソコンの前に座るユーザーのわずかな輝度変化を捉えることで脈拍を検出する技術も見せた。

 会場では、同社のクラウドサービス群「FUJITSU Cloud Initiative」を発表。パブリッククラウドやプライベートクラウド、IaaS・PaaS・SaaS、スマートフォン/タブレットを含む多彩なデバイスへの対応など、幅広いニーズに応える方針を示した。体制強化のため、クラウドを専門とするスペシャリスト100人、インテグレーター2000名をそろえた。2013年度にはクラウド事業で前年度の倍となる3000億円の売上を目指す。