MM総研は2013年5月9日、2012年度の国内携帯電話出荷台数が4181万台で前年度比2.2%減だったという調査結果を発表した。上期が前年同期比1.0%増だったのに対し、下期はキャリアによる在庫調整の影響で伸び悩んで同5.1%減となったため、通期で前年割れとなった。また、メーカー別で、アップルが初めてシェア首位になった。

 半期別で見ると、2011年度上期から4半期連続で2000万台規模を維持している。特に、スマートフォンは前年度比23.0%増の2972万台と好調で、全体の71.1%を占めるまでになった。フィーチャーフォン(従来型の携帯電話)からスマートフォンのほか、スマートフォンからスマートフォンへの買い替えも多かった。スマートフォンの性能進化に刺激された買い替えやキャリア間の乗り換えが増加した結果とみている。

 メーカー別出荷台数シェアは、アップル(25.5%)、富士通(14.4%)、シャープ(14.0%)、ソニーモバイルコミュニケーションズ(9.8%)、サムスン電子(7.2%)の順。アップルが前年度の2位からトップに躍り出た結果、富士通が2位に転落した。

 アップルの躍進は、iPhoneが2012年度から、ソフトバンクモバイルとauの両キャリアから販売されるようになったことと、両キャリアのiPhone5販売促進が買い換え需要を喚起したことが要因だと分析している。

 2013年度は、総出荷台数が4220万台で、0.9%の微増と予想。スマートフォンの比率は76.8%まで拡大するとみている。また、2014年度から2017年度までは4330万台から4400万台の間で推移。2017年度のスマートフォン比率は85.2%に達すると予想している。