写真1●スターバックス・コーポレーションのハワード・シュルツ会長も来日、関根純社長と新店を訪問
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写真2●iPadを2台設置。インターネットにはつながず、ダウンロードしたコンテンツを楽しめる
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写真3●4人がけのソファは目黒店で初めて採用
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 スターバックス コーヒー ジャパンは2013年5月11日にオープンする都内の目黒店に、期間限定でiPadを2台設置した(写真1)。顧客の反応を検証し、設置拡大の可能性を判断する。また、店内で仕事をする「ノマドワーカー」が過ごしやすいよう、1人席を拡充している。

 目黒店は本社の1階にある基幹店舗。コンセプトを作った店舗開発本部店舗設計部の高島真由部長は「今後の方向性を探る店舗と位置づけている」と話す。茶室や日本庭園をイメージしたデザインを採用し、エコに配慮してコーヒー抽出後の豆かすを再利用した建材などを使用する。

 IT面での新しい試みとして、iPadを2台、店舗に設置した(写真2)。2週間の期間限定とし、顧客が使う頻度などを検証したうえで、今後の展開を検討する狙い。また同社の店舗としては初めて、映像を流すプロジェクターも設置した。

 全69席の3分の1以上を1人席とした。近年、店内にパソコンを持ち込んで仕事をするビジネスパーソンが増えているが、2人席に長時間滞在されると、他の顧客が座れないといった問題が生じている。

 スターバックスは2012年から店舗の大幅なリモデルに取り組み、ビジネス街の店舗などでは1人席を増やしてきた。近隣にオフィスが多い目黒店では、4人が背中合わせに座ってそれぞれが丸テーブルを使えるソファなどを初めて導入し、効率と居心地の良さの両立を図る(写真3)。

 2013年3月期は売上高、営業利益、経常利益、当期純利益の全てが過去最高を記録。近日中に国内店舗が1000店に達する見込み。新規出店の余地が減るなか、店舗の多様化に取り組み、需要を開拓していく。