写真●LMIS on cloudの画面(インシデントの状況を確認)
写真●LMIS on cloudの画面(インシデントの状況を確認)
[画像のクリックで拡大表示]

 ビーエスピー(BSP)は2013年5月7日、クラウドサービス(SaaS)の形態で利用できるサービスデスク管理ソフト「LMIS on cloud(エルミス・オン・クラウド)」の新版「Ver1.2」(写真)を発表した。新版では、エンドユーザー自身がLMIS on cloudにアクセスしてFAQやインシデントの状況を確認できるようにした。さらに、ワークフローを強化し、Web経由だけでなくメール経由でも承認できるようにした。価格(税別)は、初期費用が30万円、月額費用が25ユーザーで10万円から。

 LMIS on cloudは、米Salesforce.comのPaaS基盤「Force.com」の上に構築されている。提供する機能は、情報システム部門によるエンドユーザーのサポート業務である。ITIL V3で定義されている「イベント管理」「インシデント管理」「問題管理」「変更管理」「リリース管理」「構成管理」、の機能を一通り提供する。

 具体的な運用イメージはこうだ。まず、システムから発生したアラートなどのイベントや、エンドユーザーからの問い合わせなどを受け付け、これを案件としてシステムに登録し、関係者によるワークフローによってこれら案件に対処できる。対応履歴や運用知識はFAQなどの形で再利用する。また、システム構成情報を管理/維持し、これらを利用できる。Force.comのChatter機能(社内SNS機能)も利用できる。

 新版では、障害などのインシデント状況やFAQの情報を、LMIS on cloudにアクセスするだけでエンドユーザーが直接確認できるようにした。従来は、これらの情報を登録/承認する情報システム部門の担当者だけが確認できていた。情報を全社で共有できるようになるので、障害発生状況を可視化できるほか、既知の問題であればエンドユーザー自身が解決できるようになる。

 新版ではまた、ユーザーサポート時の承認ワークフロー機能を強化した。具体的には、Webブラウザー経由で承認画面を操作するだけでなく、メールの送受信による承認が可能になった。これにより、外出先などでWebブラウザーが使いにくい場面でも容易に承認できるようになった。さらに、承認ワークフローを止めない工夫として、指定した期間が過ぎた場合に承認権限をほかの担当者に委譲する機能を追加した。