ラネクシーは2013年5月8日、WindowsサーバーのDR(災害復旧)やシステム移行に適した企業向けイメージバックアップソフトの新版「ShadowProtect 5」を発表した。5月30日に販売開始する。新版では、バックアップ対象となるOS環境を拡大したほか、遠隔レプリケーション機能を高めた。開発会社は、米ストレージクラフト・テクノロジー(StorageCraft Technology)。

 Windowsで構築した業務システムを、OSイメージのままバックアップ/リストアするソフトである(関連記事:イメージ・バックアップは異機種間での「システム移行」に使う)。最大の特徴は、バックアップ元とリストア先のハードウエア環境を問わないこと。具体的には、P2P(物理マシンから物理マシンへ)、P2V(物理マシンから仮想マシンへ)、V2V(仮想マシンから別の仮想マシンへ)、V2P(仮想マシンから物理マシンへ)、---といった使い方ができる。

 典型的な使い方は、例えばDR(災害復旧)であれば、物理サーバーで稼働している業務システムが停止した際に、あらかじめバックアップしておいたOSイメージを使って仮想サーバー上にリストアして業務を再開できる。また、システム移行においては、旧式のサーバーで稼働しているシステムイメージを抽出し、これを新型のサーバーに移して再開できる。

 新版では、バックアップ対象OSを拡大し、最新のWindows Server 2012とWindows 8を扱えるようにした。また、遠隔レプリケーション機能を追加するオプションも新版の「StorageCraft ImageManager 6」にした。こちらは、レプリケーション速度を時間帯に応じて調整できるようにした。また、月ごとの統合ファイルを整理する機能を追加した。

スケジュールバックアップ、オンラインバックアップが可能

 ShadowProtectでは、一般的なデータバックアップソフトと同様に、設定したスケジュールでバックアップをとれる。OSイメージ全体をまとめてバックアップ(フルバックアップ)するだけでなく、差分バックアップや増分バックアップが可能。また、稼働中のWindowsのバックアップができる。なお、バックアップファイルは、リストアしなくても、ドライブまたはフォルダーとしてマウントできる。これにより、ファイル単位でバックアップデータを取り出せる。

 製品は、バックアップ対象OSに応じて複数のエディションに分かれる。例えば、サーバーOS用の「ShadowProtect 5 Server」では、Windows 2000 Server、Windows Server 2003/2008/2012、Windows Storage Server 2003/2008をバックアップできる。一方、デスクトップ用の「ShadowProtect 5 Desktop」では、Windows 2000/XP/Vista/7/8をバックアップできる。

 バックアップ対象のサーバー単位ではなくシステム管理者の単位でライセンスを発行するエディション「IT Edition」も用意している。IT Editionを購入したシステム管理者は、どのサーバーであっても、どのデスクトップであっても、そして何台でも、バックアップやリカバリーができる。

 価格(税別)は、以下の通り。ShadowProtect 5 Serverは1台当たり11万4500円。ShadowProtect 5 Small Business Serverは1台当たり5万7000円。ShadowProtect 5 Virtual Serverは、1台当たり4万5500円。ShadowProtect 5 Desktopは、1台当たり9800円。StorageCraft ImageManager 6は、