写真●NTTデータの岩本敏男社長
写真●NTTデータの岩本敏男社長
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 NTTデータは2013年5月8日、2013年3月期の連結決算を発表した。売上高は前年度比4.1%増の1兆3019億円、営業利益は同6.6%増の856億円だった。最終利益は、同42.9%増の435億円となった。

 好調だったのは、通信や製造業などの「エンタープライズITサービス」部門。売上高は前年度比9.2%増の3011億円だった。一方で、金融や公共などの「パブリック&フィナンシャル」部門の売上高は7288億円と、前年度比でほぼ横ばいにとどまった。

 「グローバルビジネス」部門の売上高は前年度比11.8%増の2449億円だったが、のれん代の償却負担が響き営業損益は9億円の赤字となった。岩本敏男社長(写真)は「のれん代の償却がなければ、100億円ぐらいの営業利益を出したい」と述べた。2014年3月期は、のれん代償却後で同部門の営業黒字を達成したいと意気込む。

 2014年3月期の連結業績は、売上高が前年度比2.2%増の1兆3300億円、営業利益が同5.0%増の900億円となる見通し。「過去数年間、多くの企業がIT投資を我慢してきた。今期は積極的な投資をする企業が出てくるのではないか。アベノミクスの影響により金融機関がリスクバランスを再検討すれば、新たなIT投資が生まれるだろう」と岩本社長は語り、国内IT投資の回復に期待を示した。