米Adobe Systemsは現地時間2013年5月6日、クリエイター向けクラウドサービス「Adobe Creative Cloud(CC)」を6月にアップデートすると発表した。デスクトップアプリケーションをCCブランドに統一し、各種プラットフォームの同期・共有機能も含めて統合的に提供する。

 Adobeは今回のCCアップデートにより、クラウドへの移行を加速する。これまで「Creative Suite(CS)」ブランドで提供していたデスクトップアプリケーションをそれぞれ「Adobe Photoshop CC」「InDesign CC」「Illustrator CC」「Dreamweaver CC」「Premiere Pro CC」とし、合計で30以上のツール・サービスをクラウド経由で利用できるようにする。

 CCベースで作成したファイルは、Mac OS X、Windows、iOS、Androidなどにわたって保存、同期、共有できる。オンラインコミュニティ「Behance」と連携し、作品やアイデアの公開や共有、他のクリエーターとの交流などが行える。

 新版Creative Cloudの個人向けプラン(年間契約)は、各種機能とサービス、20Gバイトのオンラインストレージを含め、利用料が1ユーザーあたり月額49.99ドル。すでにCS3~CS5.5を所有しているユーザーは、最初の1年間を月額29.99ドルの割引価格で利用できる。

 グループ向けプラン(年間契約)は、個人向けプランの機能・サービスに100Gバイトのオンラインストレージと管理機能などを組み合わせ、利用料が1シートあたり月額69.99ドル。CS3以降のボリュームライセンスを所有し、8月末までに登録した場合は、最初の1年間が1シートあたり月額39.99になる。

 そのほか、教育関連向けプランや大企業向けプランも用意している。

 なお、Adobeはクラウドへの移行を推進するため、将来版CSの開発を行わない方針を明らかにした。ただし現行版「CS6」の販売とサポートは継続する。

[発表資料(1)]
[発表資料(2)]