米NPD DisplaySearchが現地時間2013年5月6日に公表した市場予測によると、タブレット端末、タッチスクリーン付きノートパソコン、従来型ノートパソコンを合わせた「モバイルPC」の世界出荷台数は、2012年の3億6760万台から2017年には7億6270万台と、5年間で2倍以上に拡大する。

 このうち2013年のタブレット端末の出荷台数は、前年比67%増の2億5650万台になる見込み。同社によると、タブレットは主にホワイトボックスと呼ばれる中国などの小規模メーカーの製品が台頭し、新興国市場を中心に出荷台数が伸びる。これにより2017年の出荷台数は、5億7940万台に達するとしている。

 一方で2013年のノートパソコンの出荷台数は2億330万台となり、初めてタブレットの出荷台数を下回る見込み。さらに2017年には1億8330万台へと減少し、タブレットの3分の1以下になると同社は予測している。

 ただし、ノートパソコン分野ではタッチスクリーン機能を備えた新しいフォームファクターの製品が伸びていくという。タッチスクリーンは、米Intelが提唱する「Ultrabook」などの薄型軽量パソコンで採用が進む。こうしたハイエンド機のタッチスクリーン付きノートパソコンに占める割合は、2013年時点で約66%だが、2017年には80%にまで達するとNPD DisplaySearchは予測している。

 タッチスクリーン付きノートパソコンの出荷を押し上げる要因は、Windows 8などの新しいOSではなく、コストの低下や新しいフォームファクターだと同社は指摘している。NPD DisplaySearchのアナリスト、Richard Shim氏は「これまでのところWindows 8の影響は限定的。だが、従来の二つ折り型ノートに代わり、コンバーチブル型などの差異化を狙った製品により、2013年の後半から消費者市場で普及が促進される」と述べている。

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