米Facebookは現地時間2013年4月25日、モバイルアプリケーション構築支援の米Parseを買収することで合意したと発表した。「Facebook Platform」におけるモバイルアプリケーション構築を簡素化し、さらなるモバイル開発を促進したいとしている。

 Parseは創業から2年に満たない新興企業で、モバイルアプリケーション開発者にクラウドベースのサービスやツールを提供している。サーバーおよびインフラ管理を肩代わりすることで、開発者がアプリケーション構築に専念できるようにする。開発者はデータストレージ、通知機能、ユーザー管理といったバックエンドサービスを手軽に利用できる。

 Facebookは、ParseのサービスをFacebook Platformに統合し、複数のさまざまなモバイルプラットフォームとデバイスに対応した迅速なアプリケーション開発を加速したい考え。

 なおParseは、同社サービスを利用するアプリケーションがこれによって影響を受けたり、Facebook機能の使用を強要されたりすることはないとしている。

 両社とも買収金額などの詳細な条件は明らかにしていないが、米メディア(TechCrunch)は8500万ドルと報じている。Parseは米Googleや米Y Combinator関連会社の元社員が少人数で立ち上げ、これまでGoogleのベンチャー投資事業Google VenturesやY Combinator、米Ignition Partners、米Menlo Ventures、米SV Angel、ロシアのベンチャー投資家Yuri Milner氏などから合計700万ドルの資金を調達している。

[発表資料(Facebookの公式ブログ)]
[発表資料(Parseの公式ブログ)]