写真●Windows7/8移行支援サービスのアプリケーション動作分析支援サービスで利用するCitrix AppDNAの画面
写真●Windows7/8移行支援サービスのアプリケーション動作分析支援サービスで利用するCitrix AppDNAの画面
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 SIベンダーのTISは2013年4月25日、Windows XP環境を最新のWindows 7/8環境へと移行するSIサービス「Windows7/8移行支援サービス」(写真)を提供開始したと発表した。新システムを実際に構築/導入する個別対応のSIサービスとは別に、定型メニューと価格を提示した導入コンサルティングサービスを設けているのが特徴である。

 特徴は、導入前のコンサルティングサービスを、ある程度定型メニュー化したこと。標準で使用するツールや、サービスのアウトプット(提出するレポート)、価格体系などを整備し、簡単に利用/提供できるようにした。TISの狙いは、導入コンサルティング後に実際のシステム構築を受託することである。

 導入前のコンサルティングでは、以下の三つのサービスを提供。(1)「アプリケーション動作分析支援サービス」は、アプリケーションのOS互換性を分析し、移行方法や移行費用を調べる。(2)「アプリケーション現状調査サービス」は、ハードウエア仕様のサイジングなどに関わる、現状環境のインベントリー/資産情報を調査する。(3)「クライアント環境総合コンサルティング」は、これらを踏まえた上で、ユーザー要求を満たすシステム構築案を提案する。

Citrix AppDNAやLiquidware Labsのツールを活用

 (1)のアプリケーション動作分析支援サービスでは、ツールとして、アプリケーション互換性分析ソフト「Citrix AppDNA」(関連記事:シトリックス、Win XPからの移行を支援する互換性診断ソフトを出荷)を使う。これにより、移行方法と費用が分かる。ツールが自動生成するレポートは分かりにくいので、TISがこれを補足したレポートを作成する。分析期間は最短で2週間。価格(税別)は、移行対象のアプリケーションの数で変わるが、28万円から。

 (2)のアプリケーション現状調査サービスでは、標準で、VDI(デスクトップ仮想化環境)への移行を支援する米Liquidware Labsのツール群(関連記事:ネットワールド、仮想デスクトップ環境(VDI)への移行ツールを提供開始)を使う(ユーザーがすでに使っているインベントリー/資産管理ツールを利用することもできる)。これにより、新システムをサイジングするための材料となる、現状のCPU使用率やディスクI/Oなどのリソース情報をレポート化する。

 (3)のクライアント環境総合コンサルティングでは、VDIシステムの構築など、移行後のシステム提案を文書にまとめて提出し、説明する。

コンサル後の実際のシステム構築サービスは個別対応

 導入コンサルティングを経た後に、ユーザーの要求に応じて実際のシステム構築/導入サービスを、個別対応で提供する。大まかなサービス作業名目としては、「事前検証」(インフラ環境の事前検証)、「移行/構築」(実際の移行作業やVDIシステム構築作業)、「展開」(クライアント端末の全社展開)、「保守」(ハードウエアやソフトウエアの保守サポート)、---などを提供する。