野村総合研究所(NRI)は2013年3月期決算を発表した。売上高は3638億9100万円(前年同期比8.4%増)、営業利益は440億1300万円(同2.0%増)だった。

 セグメント別売上高では金融ITソリューションが2197億5400万円(同8.5%増)と好調で証券業向けは同16.0%増だが、保険業向けは同8.1%減だった。産業ITソリューションが836億1500万円(同16.3%増)。コンサルティングが227億6100万円(同5.0%増)、IT基盤サービスは288億5000万円(6.3%減)である。

 証券のバックオフィス業務を支援する共同利用型システムの野村証券への導入プロジェクトで、証券業向けが大幅に増収。製造・サービス業向けは味の素向けサービスが寄与したほか、不採算案件の減少で利益率が改善したという。流通向けITソリューションも増収だった。コンサルティングの売り上げは好調だったが、利益率が若干低下した。IT基盤サービスは新データセンターの償却開始や既存データセンター設備の除却などでコストが増えた。

 海外展開では、アジアを中心に拠点を整備・拡大。インドのIT企業の子会社化やタイ現地法人の設立、インドネシア拠点の開設などに取り組んだ。

 2014年3月期は、野村証券のシステム刷新プロジェクトが進むほか、インターネットバンキングサービス「Value Direct」での新規リリース、さらなる大規模プロジェクトの獲得や新規顧客創出・拡大などで売上高3700億円を見込む。