米MetroPCS Communicationsは現地時間2013年4月24日、同年第1四半期の決算を報告するとともに、ドイツDeutsche Telekomの米国子会社T-Mobile USAとの合併計画について株主から承認を得たと発表した。合併の手続きは4月30日に完了する見込み。

 MetroPCSは2012年10月3日に、T-Mobileと合併することでDeutsche Telekomと最終合意に達したことを発表した。合意条件のもと、MetroPCSの株主は合計で15億ドルの現金と新会社株式の26%を受け取り、Deutsche Telekomは新会社株式の74%を所有する。今年3月には米連邦通信委員会(FCC)の承認を取り付け、4月12日に臨時株主総会を開催して株主投票を行う予定だった(関連記事:T-MobileとMetroPCSの合併計画、FCCが承認)。

 しかし株主の強い反対に遭い、株主投票は延期された。Deutsche Telekomは、新会社が同社に対して負う債務を38億ドル減額して112億ドルとする修正案を提示。今回の株主投票によって、この修正案が認められた(米Wall Street Journalの報道)。

 なお、MetroPCSの第1四半期業績は、売上高が12億8700万ドルで前年同期と比べ1%増加。純利益は1900万ドル(希薄化後の1株あたり利益は0.05ドル)で同8%減少した。営業利益は同10%増の1億800万ドルとなった。

 解約率は過去最も低い2.9%で、前年同期と比べ0.2ポイント減少した。1ユーザー当たりの月間平均収入(ARPU)は40.96ドルで前年同期を0.40ドル上回った。加入者総数は約900万人と前年同期から5%減少したが、高速無線通信LTEネットワークのユーザーは昨年末時点から120万人増えて350万人に達し、ユーザー全体の39%を占めた。

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