専用ペンが付属し、滑らかに入力できるようにした「enchantMOON」
専用ペンが付属し、滑らかに入力できるようにした「enchantMOON」
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ユビキタスエンターテインメント代表取締役社長兼CEOの清水 亮氏
ユビキタスエンターテインメント代表取締役社長兼CEOの清水 亮氏
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画面に「鏡」「カメラ」などとペンで記入すると内蔵カメラで撮影できるというユニークな機能もある
画面に「鏡」「カメラ」などとペンで記入すると内蔵カメラで撮影できるというユニークな機能もある
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 ユビキタスエンターテインメントは2013年4月23日、同日に予約受付を開始した手書きメモ機能を持つタブレット「enchantMOON」を公開した。Androidをベースとした独自OSを搭載して手書き入力の機能に特化。紙のノートや手帳を置き換える新感覚のデバイスとして普及を狙う。「アップルはiPhoneで電話を再発明すると言ったが、我々は紙を再発明する」(代表取締役社長兼CEOの清水 亮氏)と意気込みを示した。

 enchantMOONは、手書きのメモを取る機能に特化したタブレット。電池内蔵型の専用ペンが付属し、滑らかに入力できる。Androidをベースとした独自OS「MOONPhase」を搭載。余分な機能を省き、起動してすぐにペン入力ができるようにした。手書きした文字は、自動認識して検索できる。メモにWebページを貼り付ける機能、別のメモへのリンクを貼る機能、Evernoteなど外部サービスと連携する機能を備える。どんな姿勢でもペン入力をしやすいように、本体上部にハンドルが付いており、ストラップも付けられる。直販価格は3万9800円で、5月下旬以降に出荷する。初回ロット分は既に完売したという。

 清水氏は、パソコンが普及した現在においても、プロジェクトの構想をノートにまとめたり、To Doリストを付せんに記入したりなど、仕事の現場では紙が使われていると指摘。紙のノートにメモを取る場合は、アンダーラインを引いたりカッコでくくったりといった多彩な表現ができる。半面、紙のままでは検索性に欠けるといった問題もある。そこで、考えるためのツールとしての紙を進化させ、enchantMOONを開発したという。

 手書き入力のアプリはiPadなどのタブレットにも既に存在する。これに対して「(故人の)スティーブ・ジョブスが1つだけ間違いをしたとすれば、スタイラス入力を捨てたこと」(清水氏)であるという。指先で入力するよりも、人類の歴史の中で長く使われてきたペンを使うほうが、文字や図などの細かい表現には適していると考えを述べた。