写真●HP AppSystem for SQL Server 2012 Parallel Data Warehouse(HP AppSystem for PDW)
写真●HP AppSystem for SQL Server 2012 Parallel Data Warehouse(HP AppSystem for PDW)
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 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は2013年4月23日、日本マイクロソフトと連携し、ビッグデータ対応のMPP(超並列プロセッシング)型データウエアハウス(DWH)アプライアンス製品「HP AppSystem for SQL Server 2012 Parallel Data Warehouse」(HP AppSystem for PDW)を発表、同日より提供を開始した。

 HP AppSystem for PDWは、日本HPのx86サーバー「HP ProLiant DL360p Gen8」およびストレージ「HP D6000」と、日本マイクロソフトのMPP型DWHソリューション「Microsoft SQL Server 2012 Parallel Data Warehouse」(SQL Server 2012 PDW)をアプライランス化したものだ。RDBに格納されたデータだけでなく、Hadoop上のデータも有効活用してビッグデータを分析するという。

 従来のHadoop分析では、一度DWHにHadoop上のデータを取り込む必要があったが、HP AppSystem for PDWはHadoop連携に対応し、Hadoopからデータを取り込むことなくブラウザーやExcelから直接Hadoop上のデータが分析できる。これにより、RDB上のデータとHadoop上のデータが横断的に分析できるという。

 また、SQL Server 2012 PDWは複数のコンピュートノードで分析処理を分散し、各ノードのホストに搭載されたリソースを使って並列で実行、データを高速処理する。さらに、カラム型インデックスを採用、I/Oを削減することで処理性能を向上するという。

 HP AppSystem for PDWのハードウエア構成は、最小1/4ラック(2ノード、15TB)からスタート可能で、計算ノードとしてHP ProLiant DL360p Gen8が2台、データ格納ストレージとしてHP D6000が1台、パッシブサーバーとしてHP ProLiant DL360p Gen8が2台の構成となる。データの増加に合わせ、計算ノードを1/4ラック(2ノード)ずつ追加でき、最大7ラック(56ノード、1268TB)までのDWHが構築できる。

 HP AppSystem for PDWの提供にあたり、日本HPと日本マイクロソフトは協業体制を強化する。日本HP本社に間もなく開設する「HP AppSystem Lab.」には日本マイクロソフトのエンジニアが常駐し、動作検証のサポートやセールスツールの開発などを行う。また、両社の営業チームが共同で、顧客に最適なDBシステムを提案する。

 HP AppSystem for PDWの最小構成価格は2441万2500円で、別途SQL Server 2012 PDWのライセンス費用(Select Level A の参考価格で2877万4200円)および保守サポート契約が必要となる。