写真1●momijiのメニュー画面
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写真2●momijiのサーバー設定画面
写真2●momijiのサーバー設定画面
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写真3●momijiのネットワーク設定画面
写真3●momijiのネットワーク設定画面
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 NECビッグローブは2013年4月22日、仮想化したサーバーとネットワークを一括制御するクラウドコントローラー「momiji」(写真1)を開発し、同社データセンターに導入したと発表した。サーバー構築やネットワーク構築、サーバーとネットワークの接続といった各作業が、momijiの画面上で10数項目を選択すことで完了する(写真2、3)。

 
 同社が運営するBIGLOBEデータセンターの規模は、サーバー/ネットワーク機器などのハードウエアが約1万台。クラウドサービス基盤として1500社以上が利用している。2012年9月に、OpenFlow技術を用いたネットワークの仮想化(SDN化)が完了した。

 今回同社は、BIGLOBEデータセンター内の仮想サーバーと仮想ネットワークを一括制御するコントローラーmomijiを独自開発し、運用を開始した。これまで、エンジニアが手動で行っていた「ネットワークリソースの確認」、「各機器へのIPアドレスやインタフェース番号の割り当てと設定」、「サーバーとネットワークの接続」の作業を自動化。従来は2週間を要していた作業時間を約10分に短縮できるとする。

 momijiの機能は、制御対象装置ごとにモジュール化されており、将来的なハードウエアの入れ替えに柔軟に対応できるようになっている。運用監視システムを備え、異常トラフィックの検知や、障害発生時に物理/仮想ネットワークをマッピングして影響範囲をリストアップすることが可能だ。また、仮想化したスイッチ間の接続にはトンネリングプロトコルのVXLANを導入。物理ネットワーク装置の設定を変更することなく他社ネットワークやオンプレミスと接続できるほか、VLANよりもはるかに多くの仮想的なLANを構築できる。