図●v6プラスの概要(JPNEの発表資料より引用)
図●v6プラスの概要(JPNEの発表資料より引用)
[画像のクリックで拡大表示]

 日本ネットワークイネイブラー(以下、JPNE)は2013年4月18日、プロバイダー(ISP)向けにIPv6ネットワーク上でIPv4インターネット接続を提供するIPv4 over IPv6サービス「v6プラス」を開始した。

 JPNEは「フレッツ 光ネクスト」上で提供されているIPv6インターネット接続方式の一つ「インターネット(IPv6 IPoE)接続」(IPv6 IPoE方式)の接続事業者。従来からISPに対してIPv6インターネット接続のローミングサービスを提供してきた。それが今回の「v6プラス」の登場により、ISP向けにIPv6インターネットだけでなく、IPv4インターネットへの接続性もまとめて提供できるようになった。ISPから見ると、IPv6/IPv4どちらに関してもバックボーンを持つ必要がなく、エンドユーザーとの契約/サポート業務や、課金/認証/コンテンツ/アプリケーションなどのシステム運用だけを担当すればよくなる(図1)。IPv4グローバルアドレスの枯渇問題や、トラフィック増化に伴う設備投資の増加などを気にしなくてもよくなる点もメリットだという。

 ISPがv6プラスを使ってサービスを提供する際、エンドユーザー側の手間を最小限にする仕組みも用意している。具体的には、NTT東日本・NTT西日本がほかの事業者向けに提供しているソフトウェア配信サービス「フレッツ・ジョイント」を活用して、エンドユーザー宅内のHGWの設定変更などを自動的にできるようにする。エンドユーザー側では特別な操作は要らず、ホームゲートウエイ(HGW)を光回線の終端装置(ONU)に接続するだけで、IPv4/IPv6両方のインターネットにつながるという。自動設定が可能なのはフレッツ・ジョイントに対応したHGWのみ。例えば「PR-400」「RV-440」「RT-400」などの各シリーズになる。

 v6プラスの実現にあたって、JPNEでは「広義のStateless Address Mapping(SAM)を採用している」(同社担当者)が、詳細は非公開としている。

[発表資料へ]