米Evernoteは2013年3月17日、アプリコンテスト「Evernote Devcup 2013」の日本におけるキックオフイベント(写真1)を開催した。同日、NTTドコモのベンチャー投資子会社ドコモ・イノベーションベンチャーズ、ホンダの米子会社Honda Silicon Valley Labと協力しベンチャー育成プログラム「Evernote Accelerator」を実施すると発表した。コンテスト応募者から6チームを選抜、米国サンフランシスコの同社本社に招き1カ月間、製品開発やマーケティングなどに関する指導を行う。
Evernote Devcupは、同社のサービスを利用したアプリのコンテスト。アプリ開発を促進することでEvernoteの利用を拡大することが狙いだ。優秀作品の作者は米国に招かれる。東京でのキックオフイベント「Evernote Devcup 2013 キックオフ」には300人の枠に700人以上の申し込みがあったという。
米国から来日したCEO フィル・リービン氏(関連記事、写真2)は「Evernoteのユーザーは世界で5000万人を超え、毎日10万人のペースで増えている。日本のユーザーは500万人で全体の10%を占めるが、アクティブユーザーを見ると日本の比率は20%で、1人あたり収入も日本は世界平均の2倍」と、日本の重要さを強調。そして「日本はユーザーの要求度も高いが、お金を払うユーザーも多い。開発には最適の国」と日本の開発者を激励した。
リービン氏はアイデアを生み出すための秘訣をこう語る。「多くの人が、全くの新しいアイデアが必要だと思い込んでいるが、それは誤りだ。自分や、友人や家族が毎日やっていることを観察しよう。普段やっている、好きではないことや面倒などことを、少しでも楽しく、楽にできるように改善できないだろうか。そう考えればアイデアはたくさん出て来る」(リービン氏)。
そしてベンチャー育成プログラム「Evernote Accelerator」を紹介した。「サンフランシスコまでの旅費、1カ月間の住居や食事などすべて我々が負担し、エバーノートのオフィスで、UXデザイン、マーケティング、ビジネス開発などについてメンターが講義する。一流VC(ベンチャーキャピタル)とのミーティングも設定する。見返りは一切要求しない」(リービン氏)。