パロアルトネットワークスは2013年4月15日、同社のマルウエア解析クラウドサービス「WildFire」について、国内データセンターからの提供を開始したと発表した。従来は米国データセンターをクラウド基盤としていたが、国内でのマルウエア解析を希望する顧客向けに、NTTコミュニケーションズが運営する国内データセンターの利用も選択できるようにした。

 WildFireは、未知のマルウエアを検知するクラウドサービス。未知の実行形式ファイルを検知すると、そのコピーをクラウドへアップロードし、仮想化サンドボックス上で実行して挙動を分析する。分析したファイルがマルウエアと判定された場合は、その情報を全ユーザーが共有しているシグネチャに反映させる。同社のファイアウォール製品のユーザーは無償版のWildFireが利用できる。有償版では、WildFireで検知したマルウエアのシグネチャが30分ごとに更新される。

 今回同社は、実行ファイルを解析する基盤として、NTTコミュニケーションズが運営する国内データセンターを選択できるようにし、4月12日から国内向けにサービス提供を開始した。海外へデータを送ることなく国内でファイル解析を行いたいという国内顧客の要望に応えたものだ。現在WildFireを利用している企業は、追加費用なしに国内データセンターを選択できる。