写真1●SPARC T5-4(4-Way機)の外観
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写真2●SPARCサーバーのパートナ各社。左から、伊藤忠テクノソリューションズの大久保忠崇氏、NTTデータ先端技術の堀尾俊明氏、新日鉄住金ソリューションズの大坪武憲氏、米Oracleのデイビッド・ローラー氏、米Oracleのエイドリアン・ジョーンズ氏、日本オラクルの飯尾光國氏、TISの岡本安史氏、東芝ソリューションの山田邦夫氏、日立システムズの武藤博信氏
写真2●SPARCサーバーのパートナ各社。左から、伊藤忠テクノソリューションズの大久保忠崇氏、NTTデータ先端技術の堀尾俊明氏、新日鉄住金ソリューションズの大坪武憲氏、米Oracleのデイビッド・ローラー氏、米Oracleのエイドリアン・ジョーンズ氏、日本オラクルの飯尾光國氏、TISの岡本安史氏、東芝ソリューションの山田邦夫氏、日立システムズの武藤博信氏
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写真3●米Oracleでアジア・パシフィック&ジャパン地域のシステムズ・セールスを担当するシニア・バイスプレジデント、エイドリアン・ジョーンズ(Adrian Jones)氏
写真3●米Oracleでアジア・パシフィック&ジャパン地域のシステムズ・セールスを担当するシニア・バイスプレジデント、エイドリアン・ジョーンズ(Adrian Jones)氏
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 日本オラクルは2013年4月16日、新しいCPUを搭載して性能を高めたUNIXサーバー製品「SPARC T5」(4機種)と「SPARC M5」(1機種)を発表、同日出荷した。既存の「SPARC T4」(4機種)の上位に位置し、ミッドレンジとハイエンドをカバーする。記者発表会では、実機(写真1)を展示したほか、パートナ各社が出席した(写真2)。

 同社は、SPARC T5サーバーが搭載するSPARC T5プロセッサを「世界最速」と表現する(写真3)。記事執筆現在のTPC-Cベンチマークの性能は、クラスタ構成ではないサーバー1台構成で、SPARC T5-8が855万2523件/分(tpmC)で1位である(2位はIBMのPower 595 Serverで、608万5166 tpmC)。

 既存のSPATC T4プロセッサとの比較では、コア数が2倍(16コア)、動作周波数が1.2倍(3.6GHz)、L3キャッシュ容量が2倍(8Mバイト)、メモリー帯域が2.5倍に増えた。これらなどにより、同CPUを搭載したシステム性能は、アプリケーション処理性能で5倍に向上したという。

 なお、同社は、SPARCプロセッサの開発方針の一つとして、JavaやOracle Databaseなどのミドルウエアを高速に実行するための機構をプロセッサにハードウエアとして実装する「Software in Silicon」と呼ぶコンセプトを掲げている。

 今回国内で出荷を始めた新機種の概要と価格(税別)は、以下の通り。

 ミッドレンジに位置するSPARC T5サーバー4機種のうち、ラックマウント型は、2CPU、4CPU、8CPU構成の3機種を用意した。(1)「SPARC T5-2」は、CPUが2個、メモリーは最大512Gバイト、価格は583万552円から。(2)「SPARC T5-4」は、CPUが4個、メモリーは最大2Tバイト、価格は1604万8592円から。(3)「SPARC T5-8」は、CPUが8個、メモリーは最大4Tバイト、価格は2912万7074円から。

 もう一つのSPARC T5サーバー機「SPARC T5-1B」は、ブレードサーバー「Sun Blade 6000」用のサーバーブレードである。CPUは1個で、メモリーは最大256Gバイト、価格は273万6091円から。

 ハイエンドに位置するSPARC M5サーバーは、32個のCPUを搭載する巨大SMP機である。前世代の「SPARC Enterprise M9000」(CPUは64個)と比べて、処理速度を最大で10倍に向上させたとしている。CPUはSPARC M5プロセッサ(6コア)が32個、メモリーは最大32Tバイト、価格は6593万7553円から。