図1●自動モード切り替え技術の概要(NTTデータの発表資料より引用)
図1●自動モード切り替え技術の概要(NTTデータの発表資料より引用)
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図2●NTTデータ社内でのBYOD導入(NTTデータの発表資料より引用)
図2●NTTデータ社内でのBYOD導入(NTTデータの発表資料より引用)
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 NTTデータは2013年4月15日、スマートフォンやタブレットの「自動モード切り替え技術」を開発したと発表した。場所や時間、ログインしたユーザーなどによって業務モードと私用モードを自動的に切り替える。同日、GooglePlayで同技術を実装したAndroidアプリの無料配信を開始した。また2013年4月よりNTTデータ社内でBYOD(私物デバイス活用)を導入することを明らかにした。

 「自動モード切り替え技術」は、スマートデバイスの物理的な位置(GPS情報や検知した接続している無線LAN)、時間帯、ログインしたユーザー、社内ネットワークなど指定したネットワークとの接続の有無によって、業務モードや私用モードなどを自動切り替えする技術。モードにより、ホーム画面を自動的に切り替え、カメラや無線LANなどのデバイスやアプリケーションの利用を許可したり禁止したりすることができる。

 ユーザー認証機能も備え、ワンタイムパスワード、Active Directory、これらの認証方式を組み合わせた多要素認証にも対応。モバイルデバイス管理システム(MDM)との連携インタフェースも備える。

 同日より、デモアプリ「Autonomous Mode Switcher」のGooglePlayでの無料配信を開始した。同社が開発した技術は企業システムとの認証連携が可能だが、デモアプリでは、サーバーとの認証機能は搭載しない。ローカル環境で制御ルールを設定し利用できる。

 また、技術の可用性や運用に関わる課題の検証を目的として、NTTデータ社内でBYODを導入する。オフィス内で特定の無線LANアクセスポイントを検知すると、スマートデバイスのホーム画面が自動的に「企業モード」に切り替わり、業務用アプリケーションのみが利用可能となる。また、オフィス内ではスマートデバイスのカメラやBluetooth利用が制限され、機密情報の漏えいを防止する。日本に先行して海外のNTTデータグループ企業で、今回の技術を利用したBYODの試行導入を実施しているという。

 NTTデータでは、デモアプリ、BYOD社内導入に基づき品質改善や機能拡充を行い、2013年度中の製品化を目指す。スマートデバイスを安全に活用するためのコンサルティングサービスも提供、2016年度までに国内・海外あわせ売上高50億円を目指す。