写真●4月10日から始まった「Startup Weekend NEXT」
写真●4月10日から始まった「Startup Weekend NEXT」
[画像のクリックで拡大表示]

 2013年4月10日、実践を通じて起業プロセスを学ぶ「Startup Weekend NEXT」が東京都内で始まった(写真)。週末の54時間で企業家精神を会得する「Startup Weekend」の延長として始まったもので、今回のイベントは毎週水曜日の夜、5週間にわたって行われる。

 Startup Weekend NEXTの中核にあるのは、「顧客開発」の考えとアプローチである。これは、起業家教育で有名なスティーブ・ブランク氏が開発したものであり、顧客へのインタビューを通じて事業アイデアを短期間で軌道修正し、最終的に売れる商品として仕立てる、というプロセスだ。

 4月10日に行われた第1回では、参加者10名ほどが、4月3日の事前説明会で課された「宿題」の結果を発表した。この宿題とは、各人が考えている事業アイデアを「ビジネスモデル・キャンバス」と呼ばれる9象限のシートに記述するというものである。

 参加者の動機や持ち寄ったアイデアは、まさに十人十色だった。既に実装したサービスに関して顧客のニーズを確かめたいという人もいれば、Startup Weekendの受講生がその延長で参加したという人もいる。テーマとしては、社会的な課題解決に挑む人もいれば、スマートフォン対応の身近なコンシューマ向けサービス、企業間取り引き(B2B)サービスもある。製品としても、ソフトウエアもあればハードウエアもある。

 Startup Weekend NEXTで重要なのが、周囲からの助言である。単独で進めていたのでは気がつかない視点や知見が得られるからだ。発表後には、講師を務める堤孝志氏のほか、数人のメンター、さらには参加者からも質問や助言が飛び交った。たとえば、「競合がたくさんあるので、差異はできるだけ詳しく説明したほうがいい」「顧客の声は選別すべき」といったものだ。

 最後に、4月17日に行われる第2回に向け、「15人以上の顧客にインタビューして仮説検証する」という宿題が課された。第2回では、各参加者が顧客インタビューによりブラッシュアップした事業モデルを再び発表する予定だ。