コンサルティング会社のプロティビティLLCは2013年4月10日、GRC(ガバナンス、リスク、コンプライアンス)ソフトの新製品「GP for シリーズ」3種類の提供を開始した。同社のGRCソフト「プロティビティ・ガバナンス・ポータル(GP)」に、用途を特化した機能や業務フロー、テンプレートを追加して実現した。

 GRCは、ガバナンス(企業統治)、リスクマネジメント、コンプライアンス(法令順守)といった企業経営の「守り」に関わる作業をグループ全体で一元的に実施・管理する取り組みのこと。GPをはじめとするGRCソフトは、この取り組みをITで支援する。GRCに関わる情報を一元管理し、リスクの状況を表示したり、原因の分析を支援したりできる。

 今回提供するGP for シリーズは、(1)GP for ITガバナンス、(2)GP for 情報セキュリティ、(3)GP for 海外事業管理の3種類。汎用のGRCソフトであるGPに各用途向けの機能やテンプレートなどを追加したアドオンパッケージの形を採る。

 (1)はITガバナンスのフレームワークの最新版「COBIT 5」に対応した形で、経営戦略に整合したITガバナンスを支援する。ITリスク管理方針、プロジェクト評価管理表、ガバナンス状況レポートなどのコンテンツを提供する。

 (2)はISO27001やJIS Q 15001に準じた情報セキュリティや個人情報の管理を支援する。(3)は海外拠点や子会社のリスクや内部統制の管理を支援する。

 GP for シリーズは、クラウド型でもオンプレミス(サーバー設置型)でも利用できる。プロティビティLLCは同ソフトをコンサルティング込みで提供する。クラウド型の年間利用料は18万円から(通常ユーザー)、コンサルティング費用は300万円から。

 今後は、GP for シリーズとして、SOX(内部統制)、不正管理、グローバルコンプライアンス、環境リスク、インシデント管理、内部監査などを順次リリースしていく予定だ。