日本大会最優秀賞に輝いた京都コンピュータ学院の「Project N」チーム
日本大会最優秀賞に輝いた京都コンピュータ学院の「Project N」チーム
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 日本マイクロソフトは2013年4月7日、学生を対象としたITコンテスト「Imagine Cup 2013」の日本大会を開催、事前審査を通過した6チームが世界大会への出場をかけて作品をアピールした。

 最優秀賞に選ばれたのは、汎用ゲームエンジンを開発した京都コンピュータ学院の米山哲平さん、Chester Lee Chin Zhenさんによる「Project N」チーム。マイクロソフトデベロップメント代表取締役社長の加治佐俊一氏から、2013年7月8日よりロシア・サンクトペテルブルクで開催される世界大会への出場権と、優勝賞金30万円が贈られた(関連記事:MS主催学生技術コンテストで部門2位の快挙「Coccolo」などが報告会、プレゼンに高評価)。

 受賞作品である「Knowall Library 5.0」は汎用のゲームフレームワーク・ライブラリーで、4年以上をかけてバージョンアップを繰り返してきたもの。7万行のソースコードはすべて自作で、2Dと3Dの両方に対応できるのが特徴となっている。

 ライブラリーには3Dオブジェクトのモデリングツールや、フローチャートを使ってGUIでAIをデザインするツールが付属。ゲーム開発の専門的な知識がない開発者でも使えるよう配慮した。シェーディングエフェクトや物理演算エンジンといったライブラリーに加え、チーム開発を支援する機能にも対応。ゲーム開発の現場に即した機能を提供できる。次期バージョンではマルチプラットフォーム対応を進めており、今後は事業として立ち上げることも検討しているという。

Knowall Library 5.0のモデリングツールの画面
Knowall Library 5.0のモデリングツールの画面
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Knowall Library 5.0を使って製作できるゲームの例
Knowall Library 5.0を使って製作できるゲームの例
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 日本マイクロソフト デベロッパー&プラットフォーム統括本部 業務執行役員 統括本部長の伊藤かつら氏は、「Imagine Cupのような世界大会では表現力も重要。日本人は世界からみて、優しい・丁寧・高い技術といった良いイメージがある半面、プレゼンが不得手、ロジカルではないといった悪いイメージもあるのではないか。優れた作品を世界に向けてうまくアピールしてほしい」と世界大会に向けて激励の言葉を贈った。

日本マイクロソフトの伊藤かつら氏
日本マイクロソフトの伊藤かつら氏
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Imagine Cupの生みの親であるビル・ゲイツ氏を描いたケーキも
Imagine Cupの生みの親であるビル・ゲイツ氏を描いたケーキも
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