米MicrosoftとスウェーデンEricssonは現地時間2013年4月8日、EricssonがMicrosoftのIPテレビ(IPTV)プラットフォーム「Mediaroom」を買収することで最終合意に達したと発表した。買収金額などの詳細は明らかにしていないが、2013年後半に手続きを完了する見通し。

 Ericssonは、Mediaroom事業を買収する理由を、異なるさまざまなネットワークやデバイスに向けたビデオ配信分野に注力するためとしている。

 一方MicrosoftはMediaroom事業を売却することにより、テレビ関連のすべてのリソースを「Xbox」対応の消費者向けエンターテインメント戦略に集約する。同戦略では、消費者が望むあらゆるゲームや娯楽をゲーム機、スマートフォン、パソコン、タブレット端末にわたって提供することを目指す。

 Mediaroom事業はカリフォルニア州マウンテンビューに本拠を置き、従業員は世界で400人以上。米AT&T、ドイツDeutsche Telekom、スペインTelefonica、カナダTELUS、スイスSwisscomなどの通信事業者がMediaroomを採用しており、世界で1100万世帯以上の2200万台を超えるセットトップボックスに映像を配信しているという。

 Ericssonによると、IPTVの世界市場は2013年に加入者数が7600万人、売上高は320億ドルに達する見込み。2015年にはそれぞれ1億500万人、450億ドルに拡大すると予測される。

 英米メディアの報道(BloombergFinancial Times)では、EricssonがMicrosoftに支払う金額は1億5000万ドルとも2億ドル弱とも言われている。

[発表資料(Microsoftの公式ブログ)]
[発表資料(Ericssonのプレスリリース)]