独SAPのERP(統合基幹業務システム)パッケージの導入などを手がけるT4Cは2013年4月4日、インフォテクノスコンサルティングの人材管理システム「Rosic 人材マネジメントシステムシリーズ(Rosic)」向けのコネクター「Rosic・ERPコネクター」を発売すると発表した。第1弾としてSAPのERPの人事管理モジュール「HCM」向けのコネクターを4月8日から出荷する。

 Rosic・ERPコネクターは、(1)SAP HCMに格納した社員情報をRosicに移行するための「連携プログラム」、(2)SAP HCMで管理する標準項目以外の社員情報を移行するための「項目マッピングテーブル」、(3)SAP HCMの持つ標準項目を事前にRosic本体に設定する「SAP標準テーブル設定」、の三つのツールで構成する。社員の氏名や所属、異動や昇格履歴、保有資格といった標準的な情報をSAP HCMで管理している場合、Rosic・ERPコネクターをインストールするとSAP HCMのデータがRosicのデータにプログラミングなしで移行できる。

 Rosicは、スキルや異動履歴といった社員情報を管理し、異動のシミュレーションや育成計画の作成、社員のプロファイルの作成といった機能を提供するソフト。人事部に加え、現場の人員配置を考える事業部門のマネジメント層など向けに販売している。T4C Rosicディビジョンセールスグループの森谷多加志マネージャーは「社員数3000人以上の大手企業を中心に人事管理システムにSAP HCMを採用している企業は多い。人事システムで管理している人数が多いほど設定は複雑になり、コネクターを利用する効果が高くなる」と話す。

 Rosic・ERPコネクターの価格は、Rosicの人材データベースで管理する従業員数によって異なり、最大で1000万円となる。T4Cは今後、ワークスアプリケーションズのERP「COMPANY」や、オービックのERP「OBIC 7」、カシオヒューマンシステムズの人事パッケージ「ADPS」向けのコネクターも出荷する計画だ。2013年に8社への販売を目指す。