NECは2013年4月4日、岩手県陸前高田市の小中学校などに公共施設間向けホットラインシステムを納入し、4月1日から運用を開始したと発表した。既存のFWA(Fixed Wireless Access、固定無線アクセス)ネットワークを活用して独立型のIP通信網を構築し、災害時でも地域内の公共施設間で電話やFAXを使ったコミュニケーションや、専用端末への音声一斉伝達が行える体制を整備した。

 同システムは、災害時に公衆ネットワークによる通信が困難になった場合に備えて、独立型のIP通信網を使い教育委員会から沿岸地域の小中学校への一斉放送や、電話やFAXによる小中学校間のコミュニケーションを行えるようにするもの。電話/FAX機能、学校に設置した専用IP告知端末へ教育委員会から一斉放送を行う機能、教育委員会からの放送(問いかけ)に対して各小中学校がボタンを押して応答する機能を備える。

 災害時だけでなく、平常時に、小中学校間の業務連絡網、教育委員会から各小中学校への一斉連絡などの用途にも活用していくという。