米Googleは現地時間2013年4月3日、同社のWebブラウザー「Chrome」のベースとなるオープンソースプロジェクト「Chromium」の新たなWebレンダリングエンジン「Blink」を発表した。

 Chromiumではこれまで採用していたレンダリングエンジン「WebKit」からBlinkに切り替える。BlinkはWebKitの派生版で、オープンソースのプロジェクトとして開発を進める。

 短期的にはWeb開発者への影響はほとんど無く、当初の作業の大半は内部アーキテクチャの向上とコードベースの簡素化に焦点を当てる。7つのビルドシステムを取り除き、7000ファイル以上の合計450万行を削除する。長期的には、より健全なコードベースにより安定性が増し、バグが減るとしている。

 同社ソフトウエアエンジニアのAdam Barth氏は移行の理由として、「Chromiumは他のWebKitベースのブラウザーと異なるマルチプロセスアーキテクチャを採用しており、ここ数年にわたる複数のアーキテクチャへの対応がWebKitおよびChromiumプロジェクトをいっそう複雑なものにしている。そのため、技術革新の全体的なペースが低下している」との現状を挙げた。

[発表資料へ]