米Amazon.comがオンラインストレージサービス「Amazon Cloud Drive」のデスクトップ向けクライアントアプリケーションをアップデートし、ファイル同期機能を追加した。米Dropboxなどへの対抗を視野に入れた強化だと、複数の米メディア(The VergeSlashGearPCMag.comなど)が現地時間2013年4月1日に報じている。

 Cloud Driveは2011年3月に提供を開始したサービスで、5Gバイトまで無料でドキュメント、音楽、写真や動画などのファイルをアップロードして保管できる。Amazon.comのオンライン音楽販売ストア「Amazon MP3」で購入した音楽ファイルを保存し、「Amazon Cloud Player」で手軽に再生可能。ストレージ容量20Gバイト以上の有償プランもある。

 Web版に加えて、Windows、Mac OS X対応のクライアントアプリケーションを提供している。また同社の「Kindle」デバイスから手軽にアクセスでき、Android端末からはクラウドアルバムアプリケーション「Amazon Cloud Drive Photos for Android」を通じて利用可能。

 デスクトップ向けクライアントアプリケーションをインストールすると、コンピュータ上に「Cloud Drive」フォルダーが作成される。同フォルダーに入れたファイルは自動的にクラウド上にアップロードされて同期されるので、複数のコンピュータからいつでも最新のファイルにアクセスできる。

 デスクトップ向けクライアントアプリケーションは、Windows XP/Vista/7/8、およびMac OS 10.6/10.7/10.8に対応する。専用サイトから、無償で最新版をダウンロードできる。

 同様の同期機能は、Dropboxのほか、米Microsoftの「SkyDrive」、米Googleの「Google Drive」ではすでに提供されていた。米CNET News.comは、Amazon.comが消費者向けクラウドサービスにより注意を払うようになっている、と指摘している。