米Red Hatは2013年2月28日(現地時間)、米Rackspaceが米Uniloc USAにより特許侵害で訴えられていた訴訟で、テキサス州東部地区の連邦裁判所が訴えを却下したと発表した。Uniloc USAは、Linux OSでの浮動小数点数の処理が同社の特許を侵害していると主張して、クラウドサービスベンダーであるRackspaceを訴えていた。米Red Hatは、RackspaceがRed Hat Enterprise Linuxを使用していることから、ユーザー企業への特許訴訟について法的支援を提供する制度に基づき弁護費用を負担していた。

 Uniloc USAの特許は、浮動小数点数の処理においてオーバーフローやアンダーフローを処理する方法に関するもの。テキサス州東部地区の連邦裁判所は、最高裁の判例に基づき、数学的アルゴリズムに特許性を認めないとしてUniloc USAの申し立てを却下した。

 Uniloc USAは米Adobe Systems、米Microsoft、ソニー、米Symantecなど多くのIT企業に対し特許訴訟を起こしており、RackspaceはUniloc USAを「パテントトロール」(特許ゴロ)と非難している。

 Red Hatは2004年から、ユーザー企業に対しオープンソースソフトウエアに関する訴訟費用を支援する制度「Open Source Assurance」(関連記事)を提供している。

[米Red Hatの発表]
[Uniloc USAの特許 United States Patent: 5892697]

■変更履歴
タイトルで「Rackspaceの訴え」としていましたが、「Rackspaceへの訴え」です。お詫びして訂正します。タイトルは修正済みです。 [2013/04/02 09:01]