複数の米メディア(米New York Times米Wall Street Journal米Forbesなど)は現地時間2013年3月29日までに、米Facebookがまもなく自社ブランドのスマートフォンを発表すると報じた。Facebookは、現地時間の4月4日に開催する発表イベントの招待状をメディアに送っており、そこには「Android上の新しい家(ホーム)を見に来てください」とある。

 New York TimesはFacebookの従業員を含む、事情に詳しい2人の関係者の話として、Facebookは米GoogleのAndroidを搭載する台湾HTC製のスマートフォンを発表すると伝えている。カメラなどスマートフォンの主要機能は、Facebookのサービスが中心になるようソフトウエアが開発されているという。米TechCrunchによると、HTC製のこの端末は修正版Androidを搭載しており、Facebookのサービスがホーム画面に表示されるようになっている。

 また、Wall Street Journalも事情に詳しい関係者の話として、Facebookは同社のサービスがAndroid端末上でホーム画面に表示されるようになるアプリケーションを開発していると伝えている。このアプリケーションはAndroidを改変するものだが、ユーザーインタフェースはこれまで通りに保たれるため、スマートフォンメーカーがこれを採用しても、GoogleとのAndroidライセンス契約に違反しないという。複数の米メディアの情報によると、このアプリケーション、あるいは、改変版Androidやそのプロジェクトの名称は「Facebook Home」になる模様だ。

 Facebookが独自スマートフォンを発表するという観測はこれまでも流れていた。2012年5月には、同社が元Appleのソフトウエアおよびハードウエアエンジニアで「iPhone」に関わった6人以上と「iPad」に関わった1人を採用し、スマートフォンの開発を進めているとNew York TimesやForbesなどが伝えていた(関連記事:Facebookが独自スマホを開発中、元Appleエンジニアを雇用---米メディアが報道)。

 なおHTCは、Facebookのサービスを手軽に利用できるボタンを備えたスマートフォンを2011年に発売している(関連記事:[MWC2011]HTC、Facebookへのアクセスボタンを備えたスマートフォン2機種を発表)。