米Gartnerが現地時間2013年3月28日に公表したIT支出額の推計によると、2013年の世界支出額は、前年から4.1%増の3兆8000億ドルとなる見通し。為替の影響を除いた場合でも成長率は4%になると予測している。

 米国で「財政の崖」が回避された後、今度はキプロスの債務問題が浮上し、ビジネス環境や消費者心理は改善していない。これらの影響で企業の一時的な予算は減る。だが、戦略的なIT投資は今後も続くとGartnerは見ている。

 2013年の分野別推計額は、パソコンやタブレット、携帯電話、プリンターなどの「デバイス」が前年比7.9%増の7180億ドル、「データセンターシステム」が同3.7%増の1460億ドル、「法人向けソフトウエア」が同6.4%増の2970億ドル。「ITサービス」は同4.5%増の9180億ドル、「通信サービス」は同2.0%増の1兆6880億ドル。

 このうちGartnerは前回予測で「デバイス」の前年比伸び率を6.3%としていたが、今回これを上方修正した。Gartnerはパソコン支出が横ばいとなり、プリンターが減少すると見ているが、高機能携帯電話への支出は伸びているという。

 一方で、「データセンターシステム」は前回予測から下方修正した。こちらは外付けストレージの目先の支出額予測が前回予測から減ったことが主な要因だが、欧州/中東/アフリカ地域の景気が低迷していることも影響しているという。

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