米オラクルは2013年3月26日、SPARCサーバーの新製品「SPARC T5サーバー」と「SPARC M5サーバー」を発表した。ビッグデータ分析に適したデータベース処理性能を提供できるとしている。

 同社はSPARCサーバーのラインアップのうち、既存の「SPARC T4サーバー」をエントリー機、「SPARC T5サーバー」をミッドレンジ機、「SPARC M5サーバー」をハイエンド機と位置づける。

 SPARC T5サーバーには、同社が「世界で最も高速」とうたう、16コア構成、3.6GHz動作の「SPARC T5プロセッサ」を搭載する。上位機の「SPARC T5-8サーバー」はこのプロセッサを最大8個、メモリーを4テラバイト搭載でき、単体サーバーとしてはOracle Databaseを最も高速に動作できるとする。

 SPARC M5サーバーには、48メガバイトの大容量L3キャッシュを備えた6コア構成、3.6GHz動作の「SPARC M5プロセッサ」を搭載する。上位機のSPARC M5-32サーバーは、最大32個のSPARC M5プロセッサと、32テラバイトのメモリーを搭載できる。

 オラクルは、サーバー部門の前身である米サン・マイクロシステムズがSPARCプロセッサ「Rock」の開発に失敗。2009年以降、大規模システム向けハイエンド機のプロセッサの開発を富士通に頼っていた。今回搭載するSPARC M5プロセッサは自社(旧サン・マイクロシステムズ部門)が設計したもので、計32個のプロセッサを連携動作できる。このM5プロセッサの開発により、ハイエンド機のプロセッサ設計やサーバー開発を自社で行える体制が整うことになる。