NECは2013年3月27日、米Oracleの企業向けLinux「Oracle Linux/Unbreakable Enterprise Kernel」(OL/UEK)の販売と1次サポートサービスを開始した。ハードウエア/ミドルウエアに加えてOSのサポート窓口をNECに一元化できるほか、使い続けたい特定のOSバージョンについて8年間の保守サービスを受けられる。さらに、NECが扱ういくつかのLinux採用製品において、OL/UEK採用製品を既存のRed Hat Enterprise Linux(RHEL)採用製品の上位に位置付けて販売開始した。

 OL/UEKは、Oracle版のカスタマイズLinux「Oracle Linux」の一つであり、RHELとの互換性を維持しながらも、企業向けに修正/拡張したもの。Oracle ExaData/ExaLogicなどの専用機に採用されている。UEKとともに提供する、よりRHELとの互換性を追求したカーネルと比べて、ストレージI/O性能やInfiniBand通信性能、RDBMSのトランザクション性能などを高めている。

 NECはこれまで、Oracle DatabaseなどのOracle製品を販売してきた。さらに、RHELを採用し保守サポートなどをセットにしたサーバー機「Enterprise Linux with Dependable Support」や、RHELベースのデータベース専用機「Oracle Database高速化ソリューション」を販売してきた。今回、OL/UEKの販売と1次サポートを新規に開始したほか、RHELの代わりにOL/UEKを採用したサーバー機やデータベース専用機を用意した。

 OL/UEK採用版を新規に追加したデータベース専用機(Oracle Database高速化ソリューション)のラインアップと価格(税別)は、以下の通り。

 RHEL採用モデルは、(1)最小構成の「500GBモデル」、(2)500GBモデルのスケールアップ版の「1TBモデル」、(3)1TBモデルのスケールアウト構成に当たる「2TBモデル」の3モデル。価格は、(1)が1376万円から、(2)が2527万円から、(3)が6113万円から。

 一方、これらの上位に位置するOL/UEK採用モデルは、(4)「4.2TBモデル」と(5)「6.3TBモデル」の2モデルとなる。価格は、(4)が8155万600円から、(5)が1億6126万6400円から。