米Appleがインドで販売店を拡大する計画を立てていると同国の経済紙、The Economic Timesが現地時間2013年3月26日報じた。同紙はApple製品を取り扱うフランチャイズ加盟業者の話として、Appleの販売担当副社長が2月にインドを訪れ、店舗拡大計画について概要を説明したと伝えている。Appleのフランチャイズ店舗は現在約65店あるが、同社は2015年までに約3倍の200店近くにまで増やしたいと考えているという。

 現在、Appleはインドで直営店「Apple Store」を持っていない。同紙によると、Appleのような単一のブランドを持つ企業は販売する製品のうち、30%の製品や部品をインド企業から調達しなければならないと当局が定めている。ところがApple製品はインドで製造されておらず、同社はこの条件を満たせない。そこでAppleは現地の小売業者と提携し、「Apple Premium Resellers」と呼ぶフランチャイズ方式で自社ブランドの店舗を展開している。

 またAppleはこれまでインド市場をあまり重視してこなかったと同紙は伝えている。しかし、韓国Samsung Electronicsとの市場競争が激化していること、インドでもiPhoneやiPadの販売が伸びていることなどを背景に、Appleは同国市場の重要性を認識するようになったという(関連記事:活況呈すスマートデバイス市場、成長のカギを握る中国とインド)。

 Appleは同国でiPhoneを無利息分割払いで購入できるようにし、英字紙「Times of India」の1面に全面広告を出して宣伝したと英Reutersが2月に伝えたが、The Economic TimesによるとAppleはこの販売プログラムをiPadにも拡大しているという。