写真●HP Unified Functional Testing 11.5の画面
写真●HP Unified Functional Testing 11.5の画面
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 日本ヒューレット・パッカードは2013年3月26日、機能テストツールの新版「HP Unified Functional Testing 11.5」(写真)を発表、同日出荷した。新版では、これまで独立していたGUIテスト機能とサービス連携テスト機能の二つのテスト画面を統合した。さらに、プロパティに加えて画像イメージでオブジェクトを認識できるようにするなど、いくつかの機能を強化した。

 ALM(アプリケーションライフサイクル管理)製品群(米HPが買収した米Mercury Interactive製品群)の一つであり、アプリケーションの機能が仕様通りに実装されているかどうかを自動的にテストするソフトウエアパッケージである。テストのシナリオを記述したスクリプトを自動的に実行し、その動きを調べる。スクリプトは、ユーザーの操作を記録して生成できるほか、開発者自身が記述できる。

 以下の二つのテストツールをパッケージ化している。一つ目の「HP QuickTest Professional」(QTP)は、GUI画面の機能をテストする。もう一つの「HP Service Test」は、SOA/Webサービス連携(SOAP/REST)やJMS(Javaメッセージ通信)、アプリケーション間通信など、GUI画面ではなくバッググラウンドで動作する機能をテストする。

GUIテストとSOAテストの画面を統合、属性と画像で画面部品を認識可

 今回、上記の二つのソフトの画面を統合し、一つの管理コンソールから両ソフトを利用できるようにした。また、オープンソースのCI(継続的インテグレーション)ソフト「Jenkins」と連携できるようにした。Jenkinsによるアプリケーションのビルド/テストに組み入れて利用し、テスト結果をJenkinsのレポートに統合できるようにした。

 また、QTPについては、GUIオブジェクトの認識方法を拡張した。これまでのプロパティに加えて、画像イメージでも認識できるようにした。これにより、これまで認識できなかったオブジェクトを含んだGUI操作をテストできるようになった。こうしたオブジェクトの例に、モバイル機器エミュレーターソフトのボタンがあるという。

 価格(税別)は、インストールするPCを固定した廉価なシートライセンスが、1席当たり128万円。一方、PCを固定化しない同時使用ライセンスが、1ユーザー当たり240万円。なお今回、HP Unified Functional Testingの機能に加えて、テスト対象となるモバイル機器の実機を取り付け、これを複数のテスト担当者から共有して遠隔でテストできるようにするソフト「HP Unified Functional Testing Mobile」(UFT Mobile)も用意した。UFT Mobileの価格は要問い合わせ。